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冬やさい クワイ

kuwai

芽が出ることから縁起物として用いられるクワイ。

青銅色が美しく、アンティークの置物のようだ。


「ブリューゲル」展の冬景色

「ブリューゲル」展

 

「ブリューゲル」展が、開かれている(東京都美術館、4月1日まで)。「画家一族150年の系譜 」   というサブタイトル。パンフレットには、さらに、「受け継がれた一族の魂」「画家一族がやって来る」という文句が踊っている。一族、一族、一族。家系図も、のっている。

ピーテル・ブリューゲル1世(父)/ ピーテル・ブリューゲル2世(子)/ ヤン・ブリューゲル1世(子)/ ヤン・ブリューゲル2世(孫)/  アンブロウス・ブリューゲル(孫)/ アブラハム・ブリューゲル(ひ孫)/ ヤン・ファン・ケッセル1世(ひ孫)/  ヤン・ピーテル・ブリューゲル(ひ孫)

東京で大雪のすぐあとに行ったから、ピーテル・ブリューゲル2世の、雪に埋もれた村の絵が目についた。「鳥罠のある冬景色」。1601年の作らしい。それから400年以上たっても、雪の積もる様子は同じであることを、うれしく思った。

 


南方熊楠の頭の中

「南方熊楠 」展

「南方熊楠 」展(国立科学博物館、3月4日まで)に行く。100年早かった智の人  ー  というサブタイトルがついている。

南方熊楠は、森羅万象を探求した「研究者」とされてきましたが、近年の研究では、むしろ広く資料を収集し、蓄積して提供しようとした「情報提供者」として評価されるようになってきました。…… とパンフレットにある。
会場では、フィールドワークの道具、菌類図譜その他、活動のアイテムが展示されている。熊楠の頭の中をのぞく旅に出かけませんか、というお誘いであるという。
揃いの制服を着た修学旅行の生徒が、目立つ。そのうちの1人が「私、ここにきて、とても緊張したな」と話していた。よかったよ。東京のお土産が、博物館で味わった緊張感、というのは、いいと思った。

 


セツの残雪

セツの残雪

 

昨日「私のセツ物語」(小池アミイゴ)をアップしてすぐ、Mさんから、こんなメールがとどいた。
「…… それにしても、あの大雪では、セツの前の坂道は上るも下るもできなくなってしまいます。いまは、どなたが雪掻きをしてくれているのでしょうか」。そういう心配は、彼女らしいというか、卒業生らしいというか。

行ってみた。降雪から1週間。さすがに、日向の雪は姿を消している。校舎横の階段も、なんなく降りることができる。坂道の雪も両脇に寄せられて、それが少し残っているだけだ。校舎の左手前に、片づけられて小山になった雪が見える。雪掻きの道具が、並べて置いてある。どなたが、片づけたのか。聞くすべもない。


…………
「私のセツ物語」は、コチラからごらんいただけます。

 


レンコンチップス

renkon

薄切りにしたレンコンを

トースターで焼いて

パリパリのレンコンチップス。

 

 


ムーミン谷、アンコール

MOOMIN ムーミン パペット・アニメーション展

 

「昨年暮。ムーミンの話がブログにのったらしいね。それ、見せてくれないか。なに、娘がセンター試験の地理にそれが出題され、答えられた。あのブログを見ておいて、なんとなく運がよかった気がすると、言うんでね」
「あれか。『ムーミン谷とウィンターワンダーランド』という映画にちなんだ、松屋銀座の展覧会ね。試験でムーミンがらみの出題があり、物議をかもしたのは知っている。あのとき、谷は、そんな騒ぎになるとも思わず、静かで美しい風景だったよ」

 


雪は降る

雪は降る

雪は降る あなたは来ない
という歌がある。
もちろん、それからさき、歌詞はつづいていく。

亡くなった 永六輔さんから 教わったのは、この「雪は降る あなたは来ない」というところだけを、曲の初めから終わりまで 繰り返し繰り返し歌うのだという。

東京に大雪が降った 。
雪で前も見えないほどの道を歩きながら 、 頭の中にはこの歌詞が果てしなく 繰り返し聞こえた。
雪は降る あなたは来ない~

あなたも、ぜひ。

 


ユリ根のソテー

おがくずに包まれて スーパーの棚に並ぶユリ根。

さっと炒めるとシャキシャキに、

しっかり炒めるとホクホクに。

yurine


上を向いて揚げよう ー 凧揚げ大会

上を向いて揚げよう ー 凧揚げ大会

 

やっぱり、大野正博さんは、いた。研介君も、いた。大野さんは、本誌でもおなじみの建築家。息子・研介君は、この“ 広場 ” で、凧名人として、有名だ。西荻窪駅近くの公園。手づくり凧揚げ大会である。晴れているが、風が強く、寒い。
大野さんに聞くと「凧揚げ大会は、今年になって今日でもう3回目です」と言う。「暮には、凧市に行っていい凧を買いました。いま揚げているのは、湯沢の凧名人がつくった凧です。でも、今日は風がよくないなあ。乱れているでしょう」。研介君は、会場内の「凧病院」で具合の悪い凧の治療をしたり、うまく揚がらないひとを手伝ったり。大忙しだ。
風が吹かなくても、雨が降っても、凧名人たちは大会に集まってくるという。凧を語るのが、なにより楽しいのだという。
上を向いて揚げよう、幸せは空の上に、ですか。


………
凧名人・大野研介君の作品はコチラでごらんになれます。

 


ユージン・スミスとアジェ

ユージン・スミスとアジェ

ユージン・スミスとアジェ

 

JR 恵比寿駅から、動く通路に乗って東京都写真館へ。右側を足早に通り抜いて行った男が「俺にとっては、盆と正月が来たようなものだから」と話しているのが聞こえた。『生誕100年のユージン・スミス』と『アジェのインスピレーション ー ひきつがれる精神』(1月28日まで)を見に行くのである。あ、盆と正月とは、この2つのことか。
ユージン・スミス夫人のアイリーンさんには、取材でおめにかかったことがある。原宿 セントラルアパートの近くで、だった。それはもう、大昔の話だ。アジェの会場で、清野賀子さんの写真を見る。清野さんは、アジェの作品を見るのを好み、その中に自身の感受性に通じる美意識を見出していた、と解説にある。清野さんとは、同じフロアの隣の部で仕事をした。それももう、大昔の話だ。