食べ物

大原生まれの赤紫蘇で

朝、ご近所の方に大原に行くしいかへん?と誘ってもらって市場へ行くと、シーズンの赤紫蘇がどっさり。背が高く、葉っぱも大きくてぴんとした立派な赤紫蘇の束を、みんな抱えて帰っていく。農家のお父さんの話によると、不思議なことに大原で作った苗を他の土地にもっていっても、大原でつくったものほどは香りも味もしないんだそうだ。昔から繰り返し赤紫蘇をつくってきたこのあたりの気候風土によるものらしく、「ここのが一番や(えっへん)」と言われ、思わず梅も干していないのに買ってしまった。京都に来てからいろんな人に自家製紫蘇ジュースをごちそうになってきたけれど、いよいよ自分でつくるときが来たか。なんて構えるほどのこともなく、作り方はいたって簡単。

2リットルぐらいの水を沸かして紫蘇を10分~15分ぐらい煮出し、葉っぱが青色になったらザルに取り上げて、ギュギュっとのこり汁を絞り、その紫蘇液にお砂糖(今回は喜界島のショ糖)250gぐらい、米酢300ccぐらい入れて煮て冷ます。(すぐ飲みきるつもりでお砂糖少なめ、自分好みの目分量です)

ソーダ水で割れば、すっきり爽やか、ほんとに美味しい!暑苦しい夏を乗り切れそうです。

 

 

 


生き返った!

シャキシャキみず菜

 

家のことなら、なんでも知ってる増田さん。

冷蔵庫でしなしなになっていたみず菜(ごめんなさい、実をいうと捨てようとしてました…)。先日、みるにみかねてか、あっという間にシャキシャキにしてくれた。葉先までピンとしております。もしや、魔法使いではありませんか? と聞きたくなるような出来事にびっくり。

方法はなんと50度のお湯につけること。たったそれだけ。ただし、50度以下でも以上でもだめだそう。みず菜のみならず、葉物はだいたいこれで復活できるらしい。

しかし、お湯につけてシャキシャキとは・・・ 不思議すぎる。正直、最初に買ったときより、新鮮になったかもしれない。

 

 

 


手作りマヨネーズ

昔はマヨネーズを手作りするなんて聞くと、

ちょっと驚いてしまったけれど、

今はいろいろなレシピがあるので、

添加物なしのマヨネーズを簡単に作ることができる。

酸味を調整できるのもうれしい。

たくさんの有機野菜といっしょに、

いただきます。

 

 


冨田貴志さんの「夏の養生」のお話

冨田貴志さんの「暦と養生のお話」を聞きにスコップ・アンド・ホーさんへ。冨田さんは、大阪の中津商店街にある 冨貴工房を主宰していて、鉄火味噌や茜染め麻褌作り、畑作りや種の貸し出しなど、免疫力を高める衣食の自給のためのワークショップをしながら各地で暦と養生のお話会を開催されています。

季節の変わり目は前の季節を引きずって過ごすのでバランスが崩れやすい。来たる季節に備えて、陰陽五行の考え方に基づいた旧暦(太陰太陽暦)に合わせ、日本古来の食養生を取り入れて身体を整えるお話を聞きます。参加するのは4回目、春の養生ではお話とともに黒入り玄米茶、冬は鉄火味噌のワークショップを取り入れながら、ほぼ一年をひと巡りしました。陽気を補うための食材作りは長時間にわたり根気と気合が必要だけど、毎回充実し過ぎてあっという間に時間が過ぎてしまう。冨田さんの話を聞くようになってから、冷え症や肩凝りみたいな何気ない不調の原因こそ、ちゃんとつきとめておこうと意識しはじめました。病気や怪我をしたときだけじゃない、いつだって身体は健気に頑張ってます。五感を研ぎ澄ませて身体の声を聞き、心身ともに健やかに暮らすための養生。今回は夏の巻。

「暦(こよみ)」は「日読み(かよみ)」が訛ったものだそう。日を読み解くことが、身体の養生につながるのです。かなりざっくりだけど、言葉だけだとわかりづらいので図にしてみると、こんな感じ↓

てっぺんが一年で一番日が長い「夏至」。当然反対がわが「冬至」。その間に「春分」と「秋分」があり、春分と夏至の間は「立夏」、夏至と秋分の間は「立秋」、秋分と夏至の間は「立冬」、当時と秋分の間は「立春」。これは全季節に共通するけれど、夏の場合、立夏の少し手前に「土用」がくる。前の季節のフェードアウト、次の季節へのフェードイン、ここが備えどきという日です。立夏から立秋までを三等分して初夏、中夏、晩夏と分かれる。冬至から夏至に向かっては太陽光の量は増え、逆は減る。その軌道を追っかけるように少しあとから熱の量が増え、逆は減る。今は「中夏」。夏真っ盛り、光の量が一年で一番多く、ここから晩夏にかけて熱の量が一年で最大になります。

陰陽でいうと、夏至の今は最も陽気が強いとき。女性は元々体質的に陰気が強く、たとえば冷え症や貧血もそうだし、電磁波や放射能、化学物質、精製された食物や、添加物みたいなものも陰性に入ります。世の中的にも現代という時代は、断然「陰」の要素だらけなので、個体差はあれど、陽気を強くすることが身体のバランスを整えるのに必要だそう。ここで「五行色体表」という表が配られました。

一見さっぱりわからない。これは様々な自然現象や自然物を五つに分類した陰陽五行の考え方を表にしたもので、今回は夏に絞って詳しく解説してもらいます。この表の「五季(四季+土用)」の「夏」の欄をみると、「五臓」は「心」、「五腑」は「小腸」、「五色」は「赤」、「五味」は「苦」とあります。全身に血液を巡らせる「心臓」と、造血の役目を持つ「小腸」。「五行色体表」によれば、夏はこの血液に関する二つの臓器を養生するのに最適で、それに効くのが赤い食材と苦みのある食材(トマト、梅干し、八丁味噌、三年番茶、たかきび、人参、クコの実、塩、醤油、蓬、フキ、にがうりなど)。ちなみに「五香」のところには「焦」とあり、これは焙煎したもの、麻炭とか、黒炒り玄米など(但し動物性の焦げは除く)。これは「苦」にも通じそう。

 

カブの梅酢漬け、ズッキーニのフライ、人参のナムル…夏の養生に効く、赤、苦、発酵などをたっぷりとりいれたランチ

 

スコップ・アンド・ホーさん特製「夏の養生ランチ」をいただいて、午後は「腸」集中講座。身体を支える血液や免疫力を作り、心を支えるセロトニンを分泌し、気の出所である「丹田」のあたり、「第二の脳」とも言われる小腸は、夏ならずともケアしたい大切な臓器。腸の内側には、びっしりと絨毛が張り巡らされ、100種類以上100兆個の菌が住んでいると聞いたことがあるけれど、重さにすると1.5キロ分ぐらいの腸内細菌が住んでいるらしい。ちょっと怖くなる。大きく分けて善玉菌、日和見菌、悪玉菌があり、この3つがいい塩梅にバランスしていると、腸が順調に働いてくれる。そのバロメーターは、快便かどうか。便秘気味の人は陰性、下痢気味の人は陽性だそうだ。腸は体内にありながら、口から繋がり外界と直に接している唯一の臓器で、外から入ってくるあらゆる菌から身体を守ってくれているのです。なんて健気なんだろう。「腸さん、毎日ありがとう」の気持ちを込めて、常に腸内環境を良好に保ちたいものです。

腸内バランスを整える食べものは  1.酵素の多いもの(例:だいこんおろし)  2.発酵食品(例:梅干し、味噌、醤油、納豆)  3.繊維質(例:海藻、イモ類、穀類、果物、根菜など)。 これらがビタミンやホルモンをつくり、PHバランスを調整して活性酸素を除去し、免疫力が上がり、発がん物質や病原菌などの有害物質を吸収排泄してくれる。逆に避けたほうがいいのは、化学物質、添加物、動物性たんぱく質、乳製品、精白した砂糖や米、小麦など活性酸素を増やす食材。冨田さんおすすめの夏の養生レシピはとても簡単。自然薯を細く切って、大根おろしと納豆、ネギ、オクラとまぜ、醤油をたらりと垂らしたものをごはんにかけるだけ。食材は農薬や添加物を使うほど陰性になるので、無農薬、無添加のものを。さっぱりして食欲のないときにもぴったり。夏の養生は「腸をよくする」がポイントです。

 

色々な活動を通して冨田さんは「対立からは何も生まれない」「ジャッジをしない」という考え方に至っている。原発のこと、政治のこと、暮らしのこと、日々選択の連続だけれど、そのとき善悪とか正誤という基準で行動するのではなく、まず自分をよく見て、知ること。知識を仕入れたら試して自分に合うものを見つける。反対意見の人がいたら、相手のこともよく知って、対話する。すべて自分でやってきたことだから、言葉にとても説得力があるけれど、自分も勉強中なので鵜呑みにしないで反論や疑問も遠慮なくぶつけてほしい、その対話を通じてお互い学んで、納得したらそのことをまた誰かに伝えてあげたらいいと言う。

このお話会は、すぐに役立つ情報も満載だけど、それ以上に今までよりも広く深く世界を眺める視点を発見できたり、疑問が沸いたり、誰かにそのことを話してみたくなる、そんな対話が生まれる種みたいな場所。多種多様な参加者さんたちの話が聴けることも含めて、豊かです。 ストイックにならなくてもいい、うっかり不摂生しちゃったら、その分また養生すればいい。身体をよーく見ていれば、自分に合う養生がわかるはず。そう言われて、ゆるゆると続けていける気になりました。自分なりに、暦と養生を取り入れる暮らし、おすすめします。

 

・冨貴工房 冨田貴志さんのワークショップやイベントはこちらから

・スコップ・アンド・ホーさんのコラム「おいしい人々~スコップ・アンド・ホーのご縁つれづれ」もぜひご覧ください。

 

 


唐揚げ考現学

唐揚げ

 

テレビ『久米書店』に、『唐揚げのすべて』の著者、安久鉄兵さんが登場した。

唐揚げは和食である、という話。あなたは、唐揚げと書くか、空揚げと書くか。新聞の表記は、空揚げで統一されている。どうして新聞では、唐揚げでなく、空揚げと書くのか、と日本新聞協会に問い合わせたが、理由は分からなかった。ある国文学者は、唐揚げと書くと、中国のルーツと思われるから、空揚げと書くべし、と言ったという話。唐揚げにレモンをやたらかけたがるひとは、イヤですね、という話。 オイシイ店は、どこかという話。……  賑やかだった。

そのうちに、読んでみたくなり、買って読んでいるうちに、唐揚げが食べたくなった。放送のなかで、久米宏さんが「『とことん!  とんかつ道』という本も、以前出たし、中公新書ラクレは、揚げものが好きですね」と言った。これは、皮肉だったろうか。そういえば、いま、食べた唐揚げも、皮と肉だった。

 


マロンシャンテリー@東京會館

東京會館 丸の内 本館が建て替えのため営業終了となり、

カフェテラスでの丁寧なデコレーションが美しい「マロンシャンテリー」が

しばらくおあずけになった。

クラッシックな内装のイメージをあまり崩さず、

どこか鈍い光のような雰囲気を残したリニューアルにしてほしいなと思う。

 


森かおるさんの食育講座 もうひとつのごはん やさしい・安心子どものおやつ

 

第14回彩工房 暮らしと住まいのセミナーは、毎回、帰ってすぐ作りたくなるレシピを伝授してくださるRelish 主宰、料理研究家の森かおるさんを講師に迎え、簡単で美味しく栄養価も高いおやつの紹介と、ご自身の子育て経験も踏まえたおやつやごはんのお話をしていただきました。


大人になるとおやつは息抜きや楽しみのためという要素が強いけれど、子どもにとっては大切な捕食の役割があるおやつ。できれば簡単にできて美味しく、栄養価も高くて安心なものを手づくりしよう。ということで、紹介してくださったのは、ヨーグルトを使ったフレンチトーストのトライフルやお豆腐で色を付けた白玉団子、じゃこナッツ昆布にパン耳カレーあられなど、子どもたちはもちろん大人も喜ぶリピート必須の美味しくて手軽なおやつばかり。

 

質疑応答コーナーでは、子育て真っ最中のお母さん方から飛び出すお悩みに明快に面白くわかりやすく、わからないことは一緒に考えながら率直に回答してくださる森さんの言葉ひとつひとつに、聞いているお母さんたちが笑顔になって、ちょっと安心したり、リラックスしたりしているのを感じました。日々初めてのことと向き合って、色々な知識を必要としている小さな子を持つお母さんたちのところには、いやでも膨大な情報が入ってくることと思います。とくに昨今の食の安全をとりまく問題には大人ですら敏感に成らざるを得ない状況。便利になるだけなったあげく、毎日のあたりまえの食事をバランスよく楽しむことがだんだん難しい時代になってきているのを感じます。そんな中で情報に振り回されず、神経質になりすぎず、金銭面と栄養面も考え、バランスのよい献立を考え、家族の健康を守るなんて、それだけでめちゃくちゃ大変!!でも何事もやりすぎ、頑張りすぎは続かない。無理なく手間なく美味しいものをささっとつくる方法を考えるのも楽しいよ、という森さんの実体験に基づくお話は、昔ならお隣にいていろいろ知恵を授けてくれる子育てベテランお母さんやおばあちゃんたちのような存在に近いのかもしれません。赤ちゃんや子どもたちの声に負けない森さんの大きくて元気のいい声と、聞いているだけでホッとして、勇気が湧いてくるようなお話とおやつパワーで会場全体が元気になりました。


彩工房では4月19日に植林教室 、Relishでは5月4日にパパと作るおやつ教室、天王山ファームフードマーケットが開催されます。

 


サヨナラ 柏水堂

柏水堂

神保町の洋菓子店・柏水堂が、店を閉じた。

貼り紙には、「突然ではございますが   三月末日を以って   柏水堂は閉店いたしました」という、店主のご挨拶がある。オヤ、という顔で立ち止まる人、買い物に来て戸惑う人。私は、この店の前を、しょっちゅう通る。ウィンドウをのぞいて、カステラの詰め合わせの袋を探す。それは、正式にはなんというのか知らないが、いろいろなケーキの端切れを袋に集めたものだ。300 円くらいだったと思う。人気があるのか、品数が少ないのか、めったにお目にかかれない。むろん、その他にも、シュークリームやクッキーなど、やさしい味を楽しんだ。閉店の事情はわからないけれど、とても、寂しい気がする。春には、苦い別れが似合うのだろうか。いま、神保町は、靖国神社方面への花見客の流れがあわただしい。

咲く花に散る花にいのちまかせたる    —  という久保田万太郎の句が、なんとなく、浮かんで消えた。


ミツバチの日のお話会

 

3月8日(ミツバチの日)にAu Bon Miel さんで開催された、京都大学名誉教授で生態学研究者の清水勇先生によるミツバチのダンス言語についてのお話会に行ってきました。

 

「こんな用途に使いたい」という具体的なのから「なんとなく美味しいの」という漠然としたリクエストまで、ご店主の大久保さんは、いつも気分や季節や体調にぴたりとあった、とても美味しい蜂蜜をすすめてくださるので信頼度大。養蜂家でもあり、ミツバチにも大変詳しくて、いろいろと興味深い情報を教えてもらえる。初めてお店にうかがった日に「ミツバチを飼ってみませんか?」と言われたときはびっくりしたけれど、お店でアマチュア養蜂家の方々にも出会い、そんな方が増えつつあることも知り、飼うには至っていない私もだいぶミツバチとの距離が以前よりも近く感じられるようになった。そんな大久保さんも、最初からミツバチに詳しかったわけではなく、京都大学で働いていた時に清水先生に出会って、ミツバチの生態を愛情こめて情熱的に語られるのを聞いているうちに、どんどん知りたくなっていったのだそう。ミツバチのことを知りたいと思う気持ちはなぜか伝染するらしい。

 

ハチとヒトの関係はかなり古く、なんと紀元前6千年ごろのスペインの洞窟壁画に人間がミツバチの巣を取っているらしい図が残っている。紀元前1450年ごろには、ミツバチの巣を飼育、彩蜜している壁画がエジプトの王墓で見つかっている。清水先生の著書『日本養蜂史探訪』には、明治の初めにウィーン万国博覧会のために編纂された『教草』第24「蜂蜜一覧」にある江戸期の養蜂技術が紹介されている。このころから日本でも、今と同じく人々が蜂を研究し、知恵を駆使して貴重な蜂蜜を集めてきたことがわかる。そして、いまやアメリカでは農作物の送粉者の80%がミツバチであり、一年間の経済価値1600億ドルと言われるのだとか。

ミツバチは社会性昆虫と言われていて、郡単位で動く。この群がひとつの生命体になっていて、この中の一匹の女王蜂に産卵能力が集中する。女王蜂が産む卵は一日1000~2000個。群を維持するため雄雌の産み分けができるのだ。女王蜂以外の雌蜂はすべて産卵の機能を失って働き蜂になり、巣づくりや掃除や子育て、花粉と蜜集め、新しい蜜源探しや、女王交代期の新しい巣探し(分蜂)にと忙しく働いて、約1か月の一生を終える。ちなみに雄蜂は交尾のためだけに存在し、受精が終わると死んでしまうそうです・・・。この、新しい蜜源や巣となる場所をみつけた偵察役が、仲間たちにそのありかを知らせるために行うのが「ミツバチのダンス」。

動画を見ていると、巣の表面で数匹のミツバチが八の字にくるくると回転し、八の字が交差するところでお尻をフリフリッと動かすのがわかる。オーストリアの動物行動学者、カール・リッター・フォン・フリッシュという人が、このミツバチのダンスを観察し何度も何度も繰り返し蜜源との距離を測る実験を行って、どうやらこのダンスを行う角度が太陽の位置と関係し、また15秒間にどれだけ回転するかで、蜜源や巣の方向と距離を仲間に知らせているのではないか、ということを発見した。1973年にはノーベル生理学・医学賞も受賞している。さまざまな未解決の謎を残しつつ、この法則は現在でも通用している。「このダンスを、長いときはずーっと3時間もやっているのがいますけれど、よっぽど疲れるでしょうけど、まあ人間だって中には変わり者もいますからね」と先生のお茶目な見解も挟みながら、複雑なミツバチのダンスについてわかりやすく解説してくださった。

 

質問コーナーでは「分蜂するときの兆候はありますか?」という、さすが養蜂家さんならではの問いが出たり、それに対し、まさにそのことを研究中の学生さんから「音によって感知できるのではと言われています」と現在進行形の研究課題に話が及び一同「おおおー」と感動。その後もあちこちで蜂談義が止まりません。お話しながら、たっぷり蜜のつまった巣蜜をいただきました。濃厚なのにしつこくなくて、自然の豊かさを味わえる。唸ってしまう美味しさ!

こうやってバクバク食べていると、あれだけミツバチたちが苦労して作った巣、集めた蜜を横取りしているようで悪いけれど、やっぱり美味しい。栄養抜群、ときには薬にもなる蜂蜜。今後もずっとお世話になると思います。そうでなくても受粉を担うミツバチから受ける恩恵ははかりしれない。ミツバチたちが安心して蜜を集められる環境をつくれるのは人間しかいないということを、心に留めていたいと思う。

 


カレー始め

神保町・ ガヴィアル

いやあ、おとといの夜から、カレーを食うって決めてたんだ。だって、ボーナスもちょっとよかったから、おせちの高いヤツをフンパツして、デパートに注文。そしたら、それに加えて、女房の実家から、彼女の母親がつくったのが、いつものように、届いた。ダブルから断っとけと言ったのに、言い出せなかったらしい。仕方ないから、昼も夜も、おせちおせち。で、飽きた。フツーのものが、食いたくてねえ。あれかね、美女にばかり囲まれて暮らしていると、同じ心境になるのかなあ。美女なら、ダブってもオーケーだけどね、オレは。しかし、正月というのは、一年に一回だから、いいんだね。……

隣の席で、男が、同僚らしい連れにまくしたてている。私もまあ、似たような心境だ。だから、こうして、ここに来て、チキンカレーをおいしくいただいている。これが、今年の、カレー始めである。(神保町・ ガヴィアルにて)