ギャラリー

上野に人けなし

『出雲と大和』展

『出雲と大和』展

 

日本のはじまり、  ここにあり…… という『出雲と大和』展(東京国立博物館、 3月8日まで )に、上野駅公園口から向かったのであるが、おや、いつもとちがう。人けがない。
と思っていると、上野に住む知り合いが来た。「いつもと、違うね。やっぱり、アレのせい?」「そう、例年もいまごろは、修学旅行もいないし、空いてはいるんだが、それにしても、やっぱり、アレかな。観光客 激減という……。おかげで、私はパンダも見にいきましたが」。
あと、ひと月もすれば、桜の季節。あの、いつもの賑わいが帰ってくるだろうか。

 


フィクションの愉しみ

浜口陽三記念室「浮かびくるかたち」

武蔵野市立吉祥寺美術館

 

浜口陽三記念室「浮かびくるかたち」(武蔵野市立吉祥寺美術館、2月23日まで)に行く。場内に、こういう浜口陽三の言葉がある

「ぼくはフィクションが好きなんです。たとえば《パリの屋根》は、実際の風景とは全然違うでしょう。ぼくの心象風景のパリの屋根を表現したら、ああなったわけ。西瓜やさくらんぼにしても同じですよ。だから数十年後のある朝、ふと浮かんできた形を絵にすることもあるんです」

パリの屋根も、西瓜も、さくらんぼも眺めて、帰ってきた。

 


小杉小二郎展に時の流れ

小杉小二郎展

小杉小二郎展

 

『蘇る日々  静かに時は流れ  小杉小二郎展』(美術愛住館、4月12日まで〕に行く。

〈小杉小二郎は、長きにわたるフランス滞在を経て独自の画風を築いた、日本の画壇において、独創的かつ個性豊かな画家の一人です。……〉とパンフレットの紹介。祖父、画家・小杉放庵に墨絵の手ほどきを受け、幼い頃から絵に親しむ。……ということである。

晴れた冬の休日。静かに時の流れる午後は、美術館日和。

 


みやことちひろの物語

石内都展  みやことちひろ  ふたりの女の物語

石内都展  みやことちひろ  ふたりの女の物語

 

『石内都展  みやことちひろ  ふたりの女の物語』(ちひろ美術館  東京、1月31日まで)に行く。
写真家・石内都の母(藤倉都)といわさきちひろは、2歳ちがいであるという(いわさきさんが、2歳下)。同じ時代の空気を吸って生きたふたりの女の物語。ということで、たくさんの遺品に語らせる。服、靴、アクセサリー、化粧品……。
〈  ……  ひとりの女の生き方が、もうひとりの女を呼び寄せ、まったく縁のない女同士が、写真を通して出会うことになった。 …… 〉と会場の案内の文章にある。

 


吉祥寺・北欧通りの師走

北欧の旅のはじまり・サクラチエ個展

 

買物の好きな女に師走来る

というのは、星野立子さんの句である。師走の賑わい。吉祥寺北口、東急百貨店裏通りから、藤村女子高校  にかけてのあたりを、通称「北欧通り」と呼ぶという。それらしい雑貨店や北欧料理店  ALLT  GOTT などがならぶ、それで、この名前がついたのだろう。通り沿いにある、mono  gallery  では、『北欧の旅のはじまり・サクラチエ個展』(12月18日~23日 )も開かれている。この夏、デンマーク、スウェーデン、フィンランドを巡って描いた絵。この季節の寒さに似つかわしいような。
ただでさえ 、買物好きで賑やかな吉祥寺の街に、師走来る。

 


坂田一男の風景

坂田一男   捲土重来

坂田一男   捲土重来

『坂田一男  捲土重来』(東京ステーションギャラリー、1月26日まで)に行く。
〈 キュビスム以降の抽象絵画の展開を核心で理解し、その可能性を究極まで推しすすめた画家  坂田一男(1899~1956)。世界的にも稀有な高い次元に到達していた坂田一男の仕事の全貌を展示し、その絵画に織り込まれた世界の可能性をひもときます。…… 〉と、パンフレットの紹介文。
〈絵画の潜勢力を解き放つ    絵画そして世界の巻き返し=再生》
〈格納された世界のすべて、風景のすべて〉
の文字も見える。
ステーションギャラリーの前、丸の内北口の風景は、季節によって表情を変える。年末年始の賑わいには、まだ 少し間がある。


人、神、自然

特別展    人・神・自然

特別展    人・神・自然

『特別展    人・神・自然』(東京国立博物館東洋館、来年2月9日まで)に行く。
「世界各地の古代文化が生み出した数々の工芸品」。「ザ・アール・サー二・コレクション」というカタール國王族の殿下が、収集した名品のご紹介。「人」「神」「自然」の3つの展示テーマに沿って古代世界を巡ってみましょう、という企画である。
「人」では、人の姿形、権威を象徴する品々。「神」では、神々とのつながり。「自然」では、動物の姿、興味と畏れ。みな、整然と闇の中に佇んでいる。

 


峰岸達の物語

峰岸 達 個展   芸人とコメディアンと

峰岸 達 個展   芸人とコメディアンと

峰岸 達 個展   芸人とコメディアンと

 

『峰岸 達 個展   芸人とコメディアンと』(成城学園前「カフェギャラリー  Quo  vadis」、12月1日まで)に行く。
『芸人とコメディアンと』(文・ 高田文夫、画・峰岸達、二見書房刊)にちなんでの個展である。〈エノケン、ロッパからサンドウィッチマン、ナイツまで〉というサブタイトル。クレージーキャッツあり、フランキー堺あり、タモリあり、樹木希林あり、たくさんの懐かしい顔が並んでいる。それは、戦後の芸能史であり、峰岸さんのイラストレーターとしての歴史でもあるだろう。
峰岸さんは、セツ モードセミナーから、絵の修業を始めた。そのことについては、この広場「私のセツ物語」に、楽しく懐かしく 綴っているので、コチラからごらんください。

 


花總まりさんの音声ガイド

ハプスブルク展

ハプスブルク展

 

『ハプスブルク展』(国立西洋美術館、1月26日まで)に行く。「600年にわたる帝国コレクションの歴史」というサブタイトル。そして、パンフレットには「驚異の一族、驚異の蒐集。」の文字。「ウィーン至宝の物語。」とも。いや、まだあった。「歴史を彩った、王家の8人の物語。」とも。そこには、当然、マリー・アントワネット、エリザベト、マリア・テレジア、ルドルフ2世、マリアテレジアらの名前が。
そして、音声ガイドのナレーターに、花總まりの名前。かのタカラヅカの、はなちゃんである。宙組の、姿月あさと、和央ようかとのコンビも、懐かしい。「至宝の物語」でしたね。

 


東京駅と辰野金吾

『辰野金吾と美術のはなし』展(

東京駅


『辰野金吾と美術のはなし』展(東京ステーションギャラリー、11月24日まで)が、開かれている。
〈 …… 明治から大正にかけて日本の第一世代の建築家として活躍した辰野金吾(1854~1919)が没して今年で100年を迎えます。辰野が設計した東京駅の中で活動する東京ステーションギャラリーでは、これを機に美術を切り口に辰野の業績を振り返る特別小企画展を開催します。……〉ということである。
外に出て、その作品を眺める。