佐賀県佐賀市に生まれた古賀は、高等科を卒業後佐賀県立有田工業高校図案絵画科に入学。教師であった日本画家・腹巻丹丘に才能を認められました。1926年には東京美術学校彫刻科塑像部本科に入学。古賀はロダンやプールデル、北村西望等の影響を受け、写実の中にやや誇張した表現を取り入れながら、安定した形態を持つ人体や動物を多く制作しています。
本展ではこうした古賀の活動の中から「塑造〈像〉」に注目します。明治期以降、立体制作に対しては「彫刻」という言葉がほぼ定着して来ました。古賀の肩書きも「彫刻家」ですが、技法としては塑造を用いた作家です。木や石を彫り刻む技法に対し、粘土などを足し引きし形を生み出す「塑造」で作られる塑像は、作品の制作過程や作家の姿勢に、他ジャンルとは少々異なるポイントがあります。塑造〈像〕には美術館に所蔵され飾られるオリジナルの絵画等とは異なる視野があるのです『生誕120年 古賀忠雄展』は、練馬区立美術館で、2月25日まで公開中。観覧無料です。
チルチンびと広場をつくっているメンバーがかわりばんこにお届けします。
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