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アイアン作家の庭

感性の造景

 

秋涼し。『チルチンびと』秋  101号の特集は、「庭のいろいろ」。バラエティに富んだ記事から、こんな例も。

「感性の造景  ー  伊豆の海と空に映える、アイアン作家の庭 ー」

〈 …… 6月上旬、伊豆半島の東端、城ヶ崎海岸近くにある「J – GARDEN 」では入り口のゲートの上に赤いブーゲンビリアがこぼれんばかりに咲いている。中に入ると、ごつごつとした岩が白く縁取られた、独特の模様の建物がそびえ、壁や地面にも同じ模様が広がる。 伊豆の空の青に映えて、不思議なほどうつくしい。 …… 〉

〈 ……  この庭はオーナーの石井良彦さんが自ら30年かけてつくりあげたものだ。石井さんは「フリーランス」としてさまざまな仕事をしてきた。ロートアイアン(鍛鉄)作家であり、門扉や看板など多くの作品を創作。また高い木の剪定や間伐を行う「空師」でもある。…… 〉

いかがですか。

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『チルチンびと』101  秋号は、9月11日発売。お楽しみに。


庭師の庭

チルチンびと101号 庭師の庭

 

秋惜しむ。『チルチンびと』101 秋号の特集は「庭のいろいろ」。そのうちの一つ、「雑木の庭」を、そっとご紹介します。

「雑木の庭 -広い庭がある庭師の家-」(設計・横内敏人)。

御影石が敷かれ、アオダモやソヨゴなどの雑木が美しく植えられたアプローチをぬけて、玄関からリビングに入ると、目の前に広がる新緑の景色。この景色をつくりだすのは、建築家の横内敏人さんと庭師の名取慶さんと父の満さん。

〈 …… 自然の中に自分が住んでいるというイメージで、窓の近くにはヤマモミジやハウチワカエデなどの落葉広葉樹を主木に置いた。雑木は夏に葉をつけ、家に入る強い日差しを遮ってくれる。冬は落葉し日光が室内に届いて暖かい。四季も感じられるし、見て楽しむだけでなく、住宅にとって省エネ性能や温熱環境の観点からも理にかなっている。……〉

いかがですか。

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『チルチンびと』秋  101号は、9月11日発売です。お楽しみに。

 


下鴨の終のすみか

下鴨の終のすみか

 

秋高し。『チルチンびと』秋  101号の特集は「庭のいろいろ」。よそのおたくの庭を、拝見。という楽しい企画の中から、ひとつご紹介します。

「坪庭-下鴨の終のすみか-」(設計・木原千利)の中の一節。

〈 ……  自然とともに生きているということを生活の中で感じ取れるよう、坪庭の植木は紅葉して落ちる風景が様になる落葉樹のイロハモミジを主木に、根元にはタマリュウを敷いた。住宅の庭なので、掃除も落ち葉を集めて捨てるくらいの手入れですむようにしている。 サビジャリを敷いた坪庭の垣根には常緑樹のマンサク、寝室側にはツバキやツツジ、リビング側にはヤマアジサイを植えた。……〉

いかがですか。


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『チルチンびと』101 秋号は、9月11日発売です。お楽しみに。

 


縁側を考える

チルチンびと101号

 

秋来たる。『チルチンびと』101  秋号の特集は「庭のいろいろ」。庭に咲く花のように、多彩な記事から、1本をご紹介します。

「縁側を考える ー  夏目漱石の住空間」(エマニュエル・マレス)の考察は、こんなふうに展開しています。その一部を。

〈…… 漱石は建築空間に細心の注意を払っていたが、庭に関する記述は不思議なほど少ない。「日本に帰りての第一の楽みは蕎麦を食ひ日本米を食ひ日本服をきて日のあたる縁側に寝ころんで庭でも見る」と妻鏡子宛の手紙に書いたほどであるから庭に無頓着ではなかったはず。……〉
〈…… 漱石山房の庭というのは文字通り「硝子戸の外」であり、作家の執筆の空間という現実に対して、自由奔放に想像を膨らます、空想や虚構の空間であったのかもしれない。……〉

いかがですか。


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『チルチンびと』101  秋号は、9月11日発売です。


作庭家の世界

作庭家の世界

 

秋立ちぬ。『チルチンびと』 101 秋号。特集は「庭のいろいろ」です。
その楽しい企画のうちの1本を、そっとのぞいてみると。


「借景のこと  庭のこと  ー  作庭家・古川三盛の世界」(文・古川三盛)

〈  ……… 庭は普通、建物ができ上がった後に作られる。そうしたことから、建物に嫁いできた嫁みたいに思えるのであろう。建物と庭の関係は、夫婦に例えられる。
軒内が整えられたり、樹木が植えられたりすると、それまで何もなくぶっきらぼうだった建物に落ち着きが生まれる。それは気楽で身の程のなかった独身男性が、妻を娶って一家を構えたときの様子に、似てなくはない。しかし私は逆転して捉える。建物は息子で庭は母親、場としての庭が先にあった。その方が庭と建物の関係は、本質的に思える。…… 〉

いかがですか。


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『チルチンびと』101  秋号は、9月11日発売です。お楽しみに。


味噌漬け

少量でも作りやすい味噌漬け。

 

茗荷と青唐辛子を漬けた。

 

今年の夏もあとわずか。

 


今森光彦さんの里山

今森光彦展  写真と切り絵の里山物語

今森光彦展  写真と切り絵の里山物語

『今森光彦展  写真と切り絵の里山物語』(松屋銀座、9月4日まで)に行く。


〈 人と自然がともに生きる “里山 ” 。その中で生み出される豊かな営みを見つめつづけてきた写真家・今森光彦さん。琵琶湖を望む田園風景の中にアトリエを構え、四季折々に移り変わる田んぼや里山に集まる生き物を撮り続けてきました。今森さんはまた、蝶や鳥、植物をモチーフに、精緻で生き生きとした作品をつくる切り絵作家としても知られています。……〉
と、会場の紹介にある。

写真と切り絵で見る、里山の四季。切り絵のカードを3枚、買う。なぜか、これで、夏の終わりのような。


木に呼ばれて

小畠廣志 木に呼ばれる

小畠廣志 木に呼ばれる

 

『小畠廣志 木に呼ばれる』(武蔵野市立吉祥寺美術館、9月8日まで)に行く

〈  …… 廣志の作品の多くは人間の姿をあらわしていますが、それは形体美を具体化したものではありません。作品を前にした者の深層へ呼びかけるための、廣志のフォルムなのです。「材を見て、じかにその素材にフォルムを見付け、その中に自分の形体を入れていくとき、確かに木に呼ばれていく自分があることを感じます」と彼はいいます。 …… 」〉
と、解説にある。

「木に呼ばれる」とは、ひとごとでないような。


荻窪・人気カレー・残暑

吉田カレー


雨ニモ負ケズ   風ニモ負ケズ
夏ノ暑サニモ負ケズ

というのは、いまは、こういうことを言うのである。
開店までまだ時間がある、というのに、14 、15人は並んでいる。 昨年、なんだろうあの行列はと思っていたら、それが人気「吉田カレー」目当てであると知れた。
写真のように、目立つ看板がでているわけでもない。いつも、二階に上がる入り口のシャッターが少し開いているような気がする。そうですよ。この左手の階段を上がって、二階のお店ですよ。そして、右手に開店を待つ人の列。
荻窪、カレー、と検索、すぐ出てきますよ、とスマホ片手に友人が教えてくれた。とうてい、この列の後ろにつく元気はない。だから、どんな味でした ? と友人に聞いたら、神保町の P という店の名をあげた。

 


原田治 かわいいが イッパイ

『原田治「かわいい」の発見』展

『原田治「かわいい」の発見』展 ( 世田谷文学館、9月23日まで )に行く。
〈1970年代後半から90年代にかけて、女子中高生を中心に爆発的な人気を博した「OSAMU  GOODS  (オサムグッズ)」の生みの親、原田治(1946 ~ 2016)〉……  の展覧会。

『 OSAMU’S  A to Z 』という、この展覧会の公式図録に、原田治さんの「イラストレーターとは」の答えが載っている。こんなふうに。
「イラストレーターは芸術家ではなくてお客さんを喜ばせる芸人。イラストレーションの面白さはエンターテインメント性にある。僕は人の喜ぶ顔を見たくてイラストを描いています」。