イベント

ベラスケス、シャンシャン、さくら

プラド美術館展 ー ベラスケスと絵画の栄光

プラド美術館展 ー ベラスケスと絵画の栄光

 

まだ、さくらには少し間があるというのに、上野の人出は満開だ。カフェは満員、レストランに行ったら、入口の傍の椅子に、待機組20人。

『プラド美術館展 ー ベラスケスと絵画の栄光』(国立西洋美術館、5月27日まで)に行く。「ベラスケス7点が一挙来日、これは事件です。」という謳い文句だ。人の流れは、さらに美術館の先の方へとつづいていて、そこに、「シャンシャンの観覧整理券  配布終了」の立札を持つ人。これも、事件ですよ。

しかし、やがて、
咲きすぎてしまひしさくらばかりかな        久保田万太郎
という季節がくるのである。

 


隈研吾とささやく物質、かたる物質

隈研吾とささやく物質、かたる物質

 

「くまのもの ー 隈研吾とささやく物質、かたる物質」展が、始まった。(東京ステーションギャラリー。5月6日まで)

竹。木。紙。土。石。瓦。金属。樹脂。ガラス。膜・繊維 …… と、展示は進んでいく。この展覧会にちなんだカタログにある、隈研吾さんの「物質にかえろう」という文章に、こうあった。

〈コンクリートの大洪水の結果、20世紀の建築は、かつてないほどに、退屈で貧しいものになった。建築をもう一度、楽しくてやりがいのある仕事に変えようというのが、今回の趣旨である。コンクリートを一旦忘れれば、否が応でも考えなければならず、さぼっているわけにはいかなくなる。〉

 

 


「チルチンびと住宅建築賞」授賞式

「チルチンびと住宅建築賞」授賞式

「チルチンびと住宅建築賞」授賞式

 

3月8日。冷たい雨。しかし、ここには、熱く賑やかな時間があった。風土社で、第6回「チルチンびと住宅建築賞」の授賞式が行われた。すべての受賞作品に、いつものように、審査委員の親切な選評が添えられる。

審査委員長・泉 幸甫さんは、『チルチンびと』95号に、書いている。
ー  「チルチンびと住宅建築賞」も、もう6回目です。2017年度はたくさんの応募があり、審査委員としてはうれしい限りです。特に若手建築家部門の応募が目立ちました。審査委員はそれなりに歳を重ねていますが、応募作品の中に若手の建築家が育ちつつあることを見ることができたのは、うれしいことです。………

『チルチンびと』95号(3月10日発売)に、全受賞作品と受賞の言葉、選評が掲載されています。ごらんください。惜しくも選考にもれた方、来年もお待ちしています。(写真は、会場風景と若手建築家部門最優秀賞の半田俊哉さん・平田智子さん。左は、泉幸甫さん)

 


サヴィニャックの魔法

サヴィニャック ー パリにかけたポスターの魔法

サヴィニャック ー パリにかけたポスターの魔法

サヴィニャック ー パリにかけたポスターの魔法

サヴィニャック ー パリにかけたポスターの魔

 

『サヴィニャック ー パリにかけたポスターの魔法』(練馬区立美術館、4月15日まで)が、始まった。

……  偉大な芸術家はどのように現われるのだろうか。自分の時代が来たことを彼らはどうやって知るのだろうか。それは分からない。才気は気の向いた場所に湧き出る。まるで石油のようなもの。サヴィニャックはモンサヴォンの牝牛とマギーの牛を引き連れて、ポスター芸術の歴史の中に、ひいては私たちの文明の中に、ノックもせずに入ってきた。……(「サヴィニャック、パリの魔術師」ティエリー・ドゥヴァンク  。展覧会にちなんだカタログから)

おなじみ。「ひとりでに編める ウット毛糸」のポスターと原画がある。見ているうちに、暖かくなる。これも、魔法。

 


「絵画史上、最強の美少女 」に逢う


至上の印象派展    ビュールレ・コレクション至上の印象派展    ビュールレ・コレクション

 

『至上の印象派展    ビュールレ・コレクション 』が、始まった。(国立新美術館、5月7日まで)。

…… 本展では、絵画史上最も有名な少女像ともいわれるルノワールの《イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢(可愛いイレーヌ)》、近代美術の金字塔ともいえるセザンヌの《赤いチョッキの少年》、スイス国外で初めて展示される日本初公開のモネの《睡蓮の池、緑の反映》などが紹介されます。……(パンフレットから)

モネの《睡蓮の池、緑の反映》は、会場の最後の部屋に展示され、撮影OKということで、スマホを構えるひとが絶えない。

 


徳島・高知に行ってきました

AO

突然の訪問に快く迎えてくれたのは鳴門市のAOさんご夫妻。自家製焙煎器を見せてもらえたり、鳴門の海にかかる夕陽がとても綺麗だったり、北陸とは違う南国のおおらかさというか明るさというか、そういう暮らしに憧れつつ、今回のちょっと長めの旅はスタートしました。

AO

AO

その後は、ツバメとあじさいさん雑貨店 Bancdouxさん山田工務店さん(4月1日「チルチンびとマーケット」開催)にいろいろと教えて貰い徳島をまわり、高知では竹村活版室 竹村さんとの楽しい食事だったり、オーナーがセツ出身のviva!さんに訪問できたり、短いような長いような1週間でした。皆さま、ありがとうございました。

詳しい内容は後ほどコラム「遺伝子の風景」に四国編として公開予定です。お楽しみに。

 

 

 


三井家のおひなさま

『三井家のおひなさま』展

 

『三井家のおひなさま』展が、ひらかれている。(三井記念美術館、4月8日まで)

日本橋に春を告げる「三井家のおひなさま」展。今年も三井家の夫人や娘が大切にしてきたひな人形やひな道具を、一堂に公開いたします。……  とくに京都の丸平大木人形店・五世大木平蔵が特別に制作した、浅野久子氏の幅3メートル、高さ五段の豪華なひな段飾りは必見です。(パンフレットから)
暗い照明のなかに、ひなの顔が浮かんでいる。

雪みちを雛箱かつぎ母の来る      室生犀星

という句を思い出す。雪国にも、やがて春。


『ミロコマチコ』展 チコク

『ミロコマチコ』展

『ミロコマチコ』展

 

「すばらしかった。圧倒されました」という友人からのメールに誘われて、世田谷美術館へ。というのは、大間違いであって『ミロコマチコ  ー いきものたちの音がきこえる』展は、世田谷文学館のほうだった(4月8日まで)。おかげで、約束の時間にチコクした。京王線・芦花公園駅から文学館への道のところどころに、まだ白い雪が残っているのに驚く。

〈いきものたちの絵を描いている間は、ずっと考えていられる。……〉というのは、会場内にあった作者の言葉だ。ネコがいる。ゴリラがいる。シマウマがいる。あの大きいのは、なんだ。マンモスかな。まさか。しかし、大きいことは、いいことだ。カマキリがいる。まだまだ、たくさんのいきものが登場するが、フトンから足を出して寝ているヒトの子が、かわいかった。

 


電動人形師の世界

電動人形師の世界

 

『ムットーニワールド  からくりシアター』を見に行く(八王子夢美術館・3月27日まで)。ムットーニ氏は、電動人形師である。

人形、光、効果音、背景の転換などの要素を詰め込んだ「箱」が、電動の仕掛けによりストーリーを展開していくという独自の世界を確立する。その作品は「自動からくり箱」と称され、高い評価を得ている。……(展覧会パンフレットから)
たとえば「クリスタルキャバレー」という話は、名もない小さな惑星につくられた一夜限りのステージで、光を放ちながら歌姫は歌う。…… という仕掛け。20いくつ、そういう「自動からくり箱」を楽しんだ。

さきの大雪の日。八王子駅からのテレビ中継が、さかんに流れた。都心で降り始めたとき、八王子ではレポーターが、もう積もった雪を手ですくって見せたりしていた。「雪というと、駅前に中継車が並びます」と、美術館横のレストランの方が、笑っていた。

 


今日は「ねこ日和」

竹脇麻衣 作品展    ねこ日和

 

敬愛なる みなさまへ
……  という書き出しで、イラストレーターの竹脇麻衣さんから、「竹脇麻衣 作品展  ねこ日和」のお知らせが、とどいた。それによると、2月22日の「猫の日」にちなんで、とある。いろいろな記念日があるのは聞いているが「猫の日」は知らなかった。展覧会は、伊勢丹  新宿店で、2月14日からだという。行ってみよう。

竹脇麻衣さんは、セツ・モードセミナーの卒業生で、この “ 広場 ”  の「私のセツ物語」にも、登場。「涙のコーヒーブレイク」というタイトルで、セツ先生の懐かしい想いを、繊細に描いてくれたひと。もういちど、読んでみよう。
(竹脇麻衣さんの「私のセツ物語」は、コチラからごらんいただけます)