森のお手入れ-林業体験-2016
「第22回彩工房 暮らしと住まいのセミナー 森のお手入れ -林業体験-」に行ってきました。雨で肌寒かった昨年とはうって変わって暑いぐらいの晴天の中、参加者の皆さんに一年でだいぶ背が伸びた杉の枝打ちをしていただく。昨年やり残した奥の方まで進み、山主の山本さんや京都大学山仕事サークルの杉良太郎(すぎよしたろう)の方々にご指導いただきながら、二度目の方もおられたせいか、皆さん手際よく枝打ち作業をされていた。
お昼は恒例の山菜天ぷらと釜焚きご飯、ダッチオーブン料理、ヨモギ、タケノコ、三つ葉に椎茸、うどに自然薯、採れたばかりのワラビやタラの芽・・・ノンストップでガンガン揚げっぱなし。しまいにはお好みの摘み立て山菜、なんでも揚げますよー!寄ってらっしゃいみてらっしゃい、と天ぷらスタンドに。みなさん山仕事の後でお腹が空いたのか、ぺろりと平らげてもらえた。
丸太と板で作ったテーブルとベンチでめいめいご飯をたべたり、山菜を摘んだり、たき火でマシュマロを焼いたり、珈琲を飲んだり。新緑の山を眺めながら気持ちいい時間を過ごした。
お昼の後は、のこぎり体験。まずは山本さんに北山杉を一本切ってもらい、参加者の皆さんに皮を剥いてもらう。
これが驚くほど簡単に手でメリメリと剥けて、中からつるんとした綺麗な丸太が出てくる。成長過程にある杉なので、水にずっと漬けていたかのようにたっぷりと水分を含み、生々しくてちょっと触るのが怖いぐらいだった。乾けばそのまま床柱になるような、滑らかで美しい色合いの木肌。枝打ちしたばかりのところは跡が残っているが、数年経つとかさぶたがかぶってへそのようになり、最後にはほかの木肌部分と見分けがつかなくなるそう。生きているんだな、と思う。
子供たちにのこぎりで切ってもらった。「腰を入れて―!踏ん張って!」「のこぎりは両手で持って、向こうに送るときは軽やかに手前に引く時に力を入れるんやで」「あきらめるなーがんばれ!」とアドバイスや応援を受けながら、一心不乱に集中する子、時々あきらめそうになる子、いろんな表情を見せながら頑張って最後まで切り落とした後はとても満足げな表情。すごい達成感だったんだろうなと伝わった。貴重な山の体験を、ずっと覚えていてもらえたらいいなと思う。子供たちや学生さんがたくさん参加してくれると、森の未来に希望の光が見えるようで、気持ちが明るくなる。
来年は、またどのくらい杉が成長しているのだろう。山菜天ぷらと共に楽しみな恒例行事です。