金沢をアイス

溶けないアイス

 

「夏の味に新作  溶けないアイス」という見出しの記事(『東京新聞』6月19日夕刊)を読んだら、ナント、金沢。金沢の方には、『チルチンびと』春号の取材では、お世話になりました。

……  金沢の観光地、ひがし茶屋街のアイス店「金座和アイス」。今年四月、「溶けないアイス」が発売された。気温四〇度の部屋に三時間置いても溶けず、ドライヤーの熱風を当てても崩れない。
開発したのは金沢大の太田富久名誉教授。運営するベンチャー企業「バイオセラピー開発研究センター」によると、イチゴから抽出したポリフェノールがアイスの成分と油の結び付きを強めて形を保つという。ニ〇一四年に製法特許を取得した。……と、ある。

早速、金沢の知人に、ホットなレポートを依頼。

 

「金沢  やや晴れ間のある曇り   気温27℃。お店から自宅まで約5分程度。

確かに、溶けはしなかった。さらに、時間が経っても(常温で約30分ほど待ってみる)形は崩れないが、生クリームをそのまま食べているような食感。溶けないからと言ってもやはり冷たいうちに食べることをおすすめしたい。1本 650円とアイスの値段にしては高額のため、購入している人もまばらだった。このような技術の展開も含め、これからを期待したい」 
 

大テレビドラマ博覧会、開催中

大テレビドラマ博覧会

 

「大テレビドラマ博覧会」が、開かれている。通称「エンパク」、早稲田大学演劇博物館(8月6日まで、入場無料)。

1950年代、テレビドラマの誕生から、現代まで。台本が、並んでいる。『妖蛇荘の魔王』これは知らない。『水戸黄門漫遊記』こんなときから、あったのか。『私は貝になりたい』見た見た。演出の岡本愛彦さんは、森光子さんの旦那さんだった。『三匹の侍』『花の生涯』…… おなじみの画面が、テレビに映し出されていて、懐かしい。『傷だらけの天使』『七人の刑事』もあった。
同時に『山田太一展』が開かれていて、こちらには、『男たちの旅路』『岸辺のアルバム』などが見られる。雨の中、意外にたくさんの人が訪れていた。

昭和は、遠くなりにけり。茶の間という言葉も、すっかり影が薄くなった、と思う。

 


エリック・カールと遊ぶ

エリック・カール展

 

エリックカール展」に行った。(世田谷美術館、7月2日まで)

展覧会のパンフレットに「すべての子どもたちと、かつて子どもだったおとなたちに」とある。
フシギな色に彩られた、動物、虫、草、花、宇宙…… 遙か昔、子どもだった私は、楽しくみた。
会場で、子どもたちの声がひびく。泣き声がする。それが、少しもうるさくない。やがて、みんな、おとなになる。その幸せを祈らずにいられない。

 


6月19日。桜桃忌

6月19日。桜桃忌

 

1948年6月19日。太宰治と山崎富栄の遺体が、発見された。
明星学園高等学校の近く、万助橋の下を流れる玉川上水。
明星学園の案内板には、「入水した太宰を発見したのは、本校の若き教員で……」と書かれている。
当時は梅雨どきで、水量も豊富で、流れも早かった。川の両岸の下がえぐれていて、ここに入ってしまって、なかなか見つからなかったのだと、噂された。「人喰い川」という名もついていた。
それから69年。いま、橋も新しく、鬱蒼とした木々に覆われて、川面をのぞくこともできない。

 


かたくちいわしの横顔

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ある日

かたくちいわしの横顔を見ると

驚いた顔が多いことに

驚いた。


行ってきました、バベルの塔へ

バベルの塔

 

4月に「茶の湯」展へ来たときは、上野公園あたり、外国人観光客が多いという印象だったけれど、6月は、修学旅行の生徒が目立つ。みんな、きまって、白い半袖シャツ、リュックサック、手に紙片。元気で!

美術館に入ってすぐ、係の人に「バベルの塔は、どこですか?」と、言っている客がいた。「この階の上の上です」という答えを聞いて、すぐ、上りのエスカレーターに向かって行く。下の階から順々に見て、上がってみると、その人たちが、まだ、バベルの塔の前にいた。「NHKの日曜美術館を、わたし、二度見たのよ」なんて、言っている。「絵の中の働いている人の数、1,300人以上だって」なんて、言っている。

しばらくして外へ出ると、その人たちの動物園に歩いて行く後ろ姿が見えた。「怠け者の天国」か。
(「バベルの塔」展は、東京都美術館で、7月2日まで)

 


藤井聡太さんの若鳥唐揚げ定食

若鳥唐揚げ定食

 

将棋好きの友人に強く誘われて、「みろく庵」へ行った。千駄ヶ谷駅を出て、能楽堂手前の店。ここで、若鳥唐揚げ定食を食べよう、というのである。いま、連戦連勝の藤井聡太さんの対局の様子をテレビで見たとき、その定食をとっていた。将棋に強くなるために、あやかりたい、というのである。
運ばれてきた定食。唐揚げ3つ。冷や奴。漬け物。ご飯。みそ汁。750円。どれも、素朴な味。これで、あやかることができれば、安いものだ。なんだか、つきあったこちらも、運が巡ってくるような気がするから、妙なものだ。
とそこに、テレビのクルーが、取材に入ってきた。店のひとに「やっぱり、影響ありますか?」と聞いている。当たり前だろ。こっちを見ろよ。

 


続・『チルチンびと』夏号の特集は、「草編みびと」です!

続・『チルチンびと』夏号の特集は、「草編みびと」です
 
『チルチンびと』夏号の特集「草編みびと」にちなんで、「草の本」のビブリオバトル、または、読書会、つづき。
………
M君。これも、変化球といわれますかね。『冬虫夏草』(梨木香歩・新潮文庫)。鈴鹿の山中を “ 物書き”の男が、歩き、出会い、語る、人と自然の物語。不思議な味で、好きなんです。目次をひらくと、並んでいるのは植物の名前。クスノキ。オオアマナ。露草。彼岸花。紫草。アケボノソウ。タブノキ。マツムシソウ。ムラサキシキブ。…… ね、ここから、短編が展開する。
〈 ー 冬虫夏草とは、あれかい、冬場は虫として活動していたものが、夏になったら植物に変化するという。本当のことかい、あれは。〉
〈 ー あれはマツムシソウです。私の一番好きな花。西洋の天国の夢のようでしょう。それからあの雲。あの雲は、まるで大礼の烏帽子を被った神官のよう。〉とかね。一緒に、彷徨いましょうよ、山の中を。

Sさん。私は、ふんわりと、直球を。『雑草のくらし ー あき地の五年間 ー』(甲斐信枝・福音館)。このかたの日々。NHKスペシャルでごらんになりました? とても、よかった。さて、こう始まります。
〈春もなかばをすぎるころ、土手のほとりの畑あとに、うっすらと緑がひろがりはじめた。〉絵本に描かれるのは、広々とした畑。そこで働く人。ページをめくると、こうです。
〈土の中からわき出すように、緑はどんどんひろがっていく。季節がきたら芽を出そうと、待ちかまえていた草の種子たちが、ぞくぞくと芽を出しはじめたのだ。〉真夏のオオアレチノギク、秋のセイタカアワダチソウ…… 京都比叡山のふもとの畑あとに五年間通って観察したドラマです。
雑草の本ではじまって、雑草の本で終わるのも、この会らしいかな。
………

「チルチンびと』92号の特集は、2本立て。「草編みびと」と「つくる家と、買う家の違い」。6月9日(土)発売です。お楽しみに。
 

『チルチンびと』夏号の特集は、「草編みびと」です!

『チルチンびと』夏号の特集は、「草編みびと」です!

 

『チルチンびと』夏号の特集「草編みびと」にちなんで、「草の本」のビブリオバトル、または、読書会。
………
Uさん。私はオーソドックスに『柳宗民の雑草ノオト』(柳宗民  文、三品隆司 画・ちくま学芸文庫)。あとがきに、こうあります。〈雑草という言葉は、差別的ではあるが、半面、庶民的な親近感がある。題名を『雑草ノオト』としたのも、美人も不美人も差別なく、私たちの身近に普通に見られる草、と解釈していただきたいと思うからである。〉
そして、たとえば、夏の章のドクダミについて、書きます。〈わが国では、花は美しくともやたらにはびこって嫌われ者の雑草だが、西洋では、東洋のエキゾチックな花として庭に植えて鑑賞する。こんなものを植えたら、はびこって始末に悪くなるのではないかと余計な心配をしたくなる。〉   私はひところ、寝る前に「一草」ずつ、読んで知識を得ましたよ。

Sさん。私は、ちょっと変化球で『無限の網    草間彌生自伝』(草間彌生・新潮文庫)。「スミレの声を聞いて」という章に、こうあります。〈生家は格式高い旧家で、百年くらい前から広大な土地で種苗業及び採種場を営んでいた。〉
そして、こういう文章があります。〈幼い頃から、私は採種場へスケッチブックを持ってよく遊びにいった。そこにはスミレ畑が群をなしていて、私はその中でもの思いにふけって座っていた。すると突然、スミレの一つ一つがまるで人間のようにそれぞれの個性をした顔つきをして、私に話しかけてくるではないか。そしてそれがどんどん増殖していって、耳が痛くなるほどに語りかけてくる。〉   ひとの才能は、こういうふうに育ち、花開くということが、少しわかったような気がした。
………


『チルチンびと』92号の特集は「草編みびと」と「買う家と、つくる家の違い」の2本立て。6月9日(土)発売。お楽しみに。

 


ミョウガ×紫キャベツ×ショウガ

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ミョウガと紫キャベツとショウガを

ピクルスにしたら

花束のような色になった。