境野米子さんからの手紙 ~子どもを放射能から守るレシピ77~

 

あの震災から 早一年が経とうとしています。

 

思いもかけない放射能の拡散に、我が家はすべての豊かさが失われたばかりか、子どもたちが帰ってこれない家になってしまいました。この一年、この汚染の地で自分に何ができるだろうか、残っている子どもたちのために何ができるだろうかと、模索し続けてきました。また、多くの人たちから温かい励ましや支援の品々を送っていただき、この震災が災いばかりではないことを実感してきました。

 

それでも、「この放射性物質さえなかったら・・・」「一年ぐらいで消えてなくなるものだったら・・・」との思いは、県民共通の思いです。咲き乱れる花々、青々した木々の葉や、山々の美しさに、透き通った風の爽やかさに感動すればするほど、不気味な放射性物質への恐怖はいや増します。

 

子どもたちに、孫たちに残していく、この放射性物質こそは人災ではすまされないものです。残される子どもや孫たちのために、放射性物質と闘う対処法を各地で講演してきましたが、多くの方々と少しでも共有していきたいと願い、一冊にまとめました。

 

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じぶんらしく、コスメの著者 境野米子さんが、感受性の強い子どもたちを守るため各地での「放射性物質と食生活」についての講演、料理研究家としての知識を集結し、上梓された『子どもを放射能から守るレシピ77』(コモンズ)は3月末発売予定です。

料理の基本や放射能の基礎知識からチェルノブイリで子どもたちを守ったレシピや、食材別・産地別の対応法などが簡潔でわかりやすく解説されています。自分でできる、すぐはじめられる放射能対策の知恵がつまっています。