九州出張 最終日 鹿児島編

最終日は鹿児島。また雨だ。鹿児島は両親の故郷なので祖母がまだ生きていたころはよく訪れた。晴れた空に横たわる桜島を見たかったのだが、残念。雨の中、最初に訪れたのはトロイメロイさん。静かな山深い住宅地の中の広々とした一軒家に、所狭しと家具屋小物がたくさん詰まっている。食器棚などはほとんどSOLDOUTが貼ってある。素敵なお店でした。

 

次に訪ねたのはしょうぶ学園さん。広々とした敷地の中に、パン屋、お蕎麦屋、ギャラリーなど、木造りやユニークなペイントがされた洒落た創りの建物などが建ち並ぶ。きちんとアポとりもしていなかった我々に学園長の福森さん自らいろいろなお話をしてくださった。

 ここはアートありきの施設ではなくて障がいを持つ人々が無理せず、それぞれの個性に合った仕事を見つけて自分の力を存分に発揮することができる場所であること。嫌なことや我慢することが根本的に理解できていないのに無理強いするのはすっかりやめてしまったこと。皆ただ一心不乱でものづくりに集中していていること。結果出来上がったものが、驚くほど凄いものができたりするのだが、造っている本人は対価や評価を求めておらず、作品への興味もないこと。そのピュアな精神はものづくりの原点で、感動させられるし本当にカッコイイなと思う。と。また布、木、紙など、どの素材がどの人に向いているかの見極めや、つくり始めと止め時がわからない人もいる、そんなときには手助けが必要なこともあり、スタッフがそのサポートをしていること・・・

 

その後実際にギャラリーを見て、たまげた。ちょっと鳥肌がたった。想像も限界も軽く越えていくような感じの、凄い作品ばかりだった。どれだけ天才的な感性なのだ!いただいたライブイベント映像のDVDを戻ってから見てみたが、こちらも素晴らしくてプリミティブなエネルギーが画面を通してもガンガン伝わってくるような熱いライブ、ノリに乗っている指揮者をよくよく見やれば、なんと学園長!多彩なお方だったのだ。こちらからも少しご覧いただけます。

 

しょうぶ学園 nui projectの展示

 

昼ごろwhite galleryさんへ。少し晴れてきたが、桜島には雲がかかっていた。晴れていたらさぞかし素晴らしい眺めだろう。高台で、美術鑑賞しながらご飯もいただける、絶好のランチスポットです。館長の三坂さんから、次は何処にいくの?と聞かれ、RHYTHM -リズム-さんにおじゃますることを伝えると、「ちょうど3月17日からここで展示をするんだよ。よろしく伝えてね」と。先ほど訪ねた福森さんともよく御存じの仲らしい。繋がっている。RHYTHMさんではPandAの早川さんともお会いできたり、知り合いのお店や作家さんを数々ご紹介いただき、また、かなり読み応えのある小冊子under’s highという冊子をいただいたりして、鹿児島のものづくりびとたちのネットワークの強さ、熱さを垣間見た気がした。

 

今回は作家さんの多かった長崎や佐賀へも行けず、訪ねた県にしてもあまりに移動距離が長くて効率的に周れたとはいえず、次回への課題は残してしまったけれど、また何度でも足を運びたくなるような魅力に満ち満ちた九州縦断でした。突然の訪問を温かく迎えてくださった皆様、ありがとうございました!タイルびと、運転おつかれさまでした。またよろしくお願いします!