時をかける文士『筒井康隆展』

筒井康隆展

筒井康隆展

『筒井康隆展』(世田谷文学館、12月9日まで)に行く。
入ってすぐ、 ー   小説を書くとは、もはや無頼の世界に踏み込むことであり、良識を拒否することでもある。 ー  という言葉が、大きく目に入る。
たくさんの手書きの原稿が、展示されている。黒く太く筆圧の強い字。
いまはない、『科学朝日』という雑誌の連載を読んだのが、初めてだった。

帰りに、ショップで『偽文士日碌』(角川文庫)を買い、隣のカフェでチキンピラフを食べながら、読む。「はじめに」の最後の行に、〈 ついでだが、「日碌」の「碌」は「碌でもない」の「碌」であり、使い方がちょっとおかしいかもしれないがまあ勘弁してください。〉とあった。