『デュシャン』を考える

マルセル・デュシャンと日本美術

『マルセル・デュシャンと日本美術』(東京国立博物館平成館、12月9日まで)が、ひらかれている。『デュシャンの向こうに日本がみえる。』という展覧会にちなんだ本の中で、松嶋雅人氏(東京国立博物館)が、こう書いている。

〈…… デュシャンの作品と彼のことばもまた謎めいて、今現在も世界中でその答えを探す人々が大勢存在する。それだけデュシャンには惹かれる力が強いということであろう。しかしデュシャンは「作品は作者が半分、観る人が半分」と語っている。つまり解答は鑑賞者の側にあると言っているのだ。…… 〉

パンフレットには、〈美術は  見るんじゃない。考えるんだ。〉というデュシャンの言葉も、紹介されている。考えに、行きましょう。