アウシュヴィッツに生きた画家

アウシュヴィッツに生きたM・コシチェルニャック展

「真実を伝え続ける絵画 ―アウシュヴィッツに生きたM・コシチェルニャック展―」を見に、ワセダへ行く。大学のキャンパスが、いちばん賑わうのは、この季節だ。大勢の新入生。サークルに勧誘する声、声、声。ジャズの演奏。なんだかわからない、雄叫び。それらを横目に、会場へ。

政治犯としてアウシュヴィッツに収容された、ポーランド人画家、コシチェルニャックの作品19点。それに関連するいくつもの事柄の展示である。アウシュヴィッツの地獄を生き抜き、その事実を伝えることを「生き残った人の義務」と言って描き続けた ……と、会場の解説にある。ポスターのこの絵は、「鉄条網の向こうの子どもたち」。彼らの命も短かったことを思うと、その姿を見ていられなかった。

(4月23日まで。早稲田大学26号館大隈記念タワー10階125記念室)