鳥いろいろ

『川上嘉彦 木工展 ~鳥の語らい〜』を観にMOTTAINAIクラフトあまたさんへ。以前「今月のプレゼント」でもご紹介させていただいた鳥の栞を作られた元インダストリアルデザイナーの川上さんの作品は、家具や建築材料の端材を使った「もったいない精神」溢れるもの。機能的でいて温かみがあり、美しく自然で、流れるようなラインは一度触るとしばらく撫で続けてしまう。さすが工業デザイナーさんの作品です。

川上さんは『原風景を歩く』という本も上梓されたそう。丁寧な文章とご自身で撮られた写真で日本各地の風景を綴った、とても美しい本です。川上さんの展示は6月末まで。常設作品もあります。あまたさんではいつも作家さんのことや京都のこと、いろいろ教えてもらって長居してしまいますが、京都たよりも同じく話題豊富で面白いのです。

 

今月は天神さんでも、鳥を見つけました。インド更紗の版木。いろいろな版木がある中から、なぜか鳥ばかりに目が惹かれましたが、いちばんいい(と思う)のを見つけました。

 

nowakiさんで昨日から始まった増田勉さんの個展にもいました。鳥。元美術教師をされていた増田さんは、古陶をお手本にしながら独学で陶芸を学び、10年前に退職されて独立し、神奈川県で作陶をされています。粉引、刷毛目、黒釉、灰釉などシンプルなものが並ぶ中、ところどころに愛らしい鳥柄に目がとまります。はじめは朝鮮の古い陶器に見られる野趣溢れる鳥を模写していたのが、だんだん可愛らしく変化してきてしまったのだそう。気は優しくて、力持ち。という形容詞がぴったりの増田さんのお人柄が、描く鳥に表れています。しっかりと焼きしめられた、丈夫で使い心地のよさそうな器がたくさん並んでいました。nowakiさんでの個展は7月6日(日)まで。