サヨナラ、安西水丸さん

安西水丸

訃報を受けた日の夜、安西水丸さんの事務所へ。「義仲」と名付けて乗っていた自転車がさみしそうに止まっていました。追悼記事をつくるのは、辛くもあり、思い出に浸れる楽しい時間でもありました。(A.S)

『チルチンびと』80号に、こんな編集後記があった。「追悼・安西水丸さん   - 絵を描くことが大好きだった少年」は、さながら  “誌上・偲ぶ会 ”  である。「a day in the life 」を飾った、懐かしい、たくさんのイラスト。知人たちが語る想い出。連載第一回の再録。そこには、こういう文章がある。
……  陽が大きく西に傾き、真っ赤な夕日になってゆっくりと落ちはじめた。なんだか日本で見る夕日よりずっと大きく見えた。夕日のなかをニューアーク空港から飛び立った飛行機がトンボのように横切っていった。ぼくはロサンゼルスの友人の家で聴いた “ ア・デイ・イン・ザ・ライフ ”をおもいうかべていた。……

雑誌が、ポツカリと寂しくなった。

………
『チルチンびと』80号は〈特集〉古材を見ると、ほっとする  /  〈保存版〉古材最先端・日本の古材、アメリカの古材 / 「古材は強い」は本当か? / 古材を食らうムシたち / 古民家はなぜ人の心を打つのか / 古材が買えるショップリスト / 古材を生かした美しい家 / 古い着物への想い・古川三盛 / 鯰組・若きものづくりびとの肖像 / 〈特集〉ウッドデッキを楽しむ / 〈新連載〉書店びと・京都  恵文社一乗寺店 / 工務店がデザインする上質な木の空間…… ほか、充実の216ページ。