植物力日記

毎年けだるくモヤモヤするこの時期。花粉症とまではいかないが、なんだか目耳鼻周りもモゾモゾする・・・でも、今年は植物パワーに助けてもらっているせいか、いまのところとても快適に過ごせています。

 

3/8 AM

第4回彩工房暮らしと住まいのセミナーのお手伝い。今回は植物を楽しむクラフトや、個人宅、お店の庭津造りを手がける奥田由味子さんを講師に迎えてガーデンクラフト講座と庭づくりのお話。形が自由に作りやすいワイヤーと、あまり頻繁に水をあげなくてもいい多肉植物の特性を生かした可愛い作品ですが、籠を作る作業はなかなかハード。みなさんワイヤーと格闘していました。

 

同じ材料でも個性が滲み出るのが、手づくりのいいところ

 

宇治「たま木亭」の美味しいサンドイッチとほとり・ポトリの和久さんが淹れてくれた美味しいフェアトレードコーヒーでランチの後は、奥田さんが参加者の方の庭づくりや植物の育て方などさまざまな疑問やお悩みに答えてくれる質問タイム。園芸店や専門書とはまた違って、暮らしにとりいれやすい解決法を、ご自分の経験をふまえてわかりやすく教えてくださるので、次々に質問が飛び出した。

 

3/8 PM

帰り道、小さい部屋さんに「静かな春」展を観に寄る(ここで奥田さんにバッタリ遭遇!)。とりことりさんの細い細い糸で編んだ種子は、隣に双子のように置いてある本物以上に形状が深く印象づけられ、名前も覚えてしまう。センダン、イロハカエデ、シャリンバイ。道に落ちた実を見て「あ、センダン」と思うようになった。美しい種子の立体図鑑でした。

金属に見えたこちらの箱は蝋引きした紙で出来ており、近くのlagado研究所さんで作られているというので行ってみた。こんなところに・・・という意外な場所にひっそりある骨董&bar? cafe? 古いヨーロッパのお伽噺に出てくる物知りじいさんの部屋のよう。

 

3/9 PM

お松明(東大寺修二会)を観にいく。752年から数々の戦火や災害をくぐり抜け、一度も途絶えることなく続けられてきたという奇跡のような行事。童子(といってもベテランさんは70歳近い!!)という世話役さんが、大きいもので長さ8メートル、重さ60キロという自ら作った巨大松明を持って二月堂の欄干を走る。暗闇に浮かぶ炎が流れていく様子はとても神秘的。天下泰平、無病息災を祈り火の粉をかぶりました。餅花つくりのときに教えてもらった染司よしおかさんの和紙の椿が、この奥に咲いているのだな、と思いながら見た。神事と植物にも古来から伝わる深い縁がありそう。

3/14 AM

アトリエミショー鞍田 愛希子さんのメディカルアロマテラピー講座に行く。プレ講座で良質の精油の見わけ方、抽出方法、禁忌事項など、アロマを効果的に楽しむための知識を教えてもらう。精油の、ほんの数パーセントの分析しきれない未知数な部分が希望でもあり危険も孕むという鞍田さんのお話が心に残る。薬にも毒にもなる植物の奥深さ。その後今回のテーマ「柑橘系」の植物についての講義を香り嗅ぎながら聴き、最後に自分の好きな香りのオイルや洗剤、シアバターなどを作る。私がつくったマッサージオイルはカロフィラムというすこしカレーの香りのする植物油に、辛めな香りの柑橘系オイルを垂らし、仕上げにカルダモンを2滴。インド風。少しスパイシーなこの香りを嗅ぐと体がふっと軽くなって、さぼりがちだった睡眠前のストレッチまで俄然やる気になる。この日は植物をモチーフにした素敵なアクセサリーをつくっているAFLO+さん、革工房Rimさん、植物の香りの研究をしている現在臨月妊婦さんなどなど生徒さんも多彩で、楽しく充実した講義でした。

 

植物パワー溢れるアトリエミショーさん

 

 

3月某日

テノナル工藝百職さんに教わったたま茶さんの「春のおとずれ」というハーブティー。ほのかに花の香りのする緑茶のよう。爽やかでリラックスできて、頭もすっきりする。癖になる。ほぼ珈琲、ときどき三年番茶というお茶ライフに、かなりの頻度でこのハーブティーが食い込んできています。

 

植物の力を感じる日々は、まだまだ続きそうです。 そういえば、「植物色図鑑」も本日更新。春の香り立つような桜色が素敵です。