木の家と人の健康・快適性

これからの実験について
これまでの調査から、それぞれの実験棟での揮発性成分の分析を定期的に実施しており、揮発性成分の季節ごとの違いが確認されている。そのため、人の生理心理応答実験も夏季、冬季、雨季といった季節ごとの計測を予定している。そのほかに木の家の新たな付加価値としてハウスダスト・カビ・細菌への効果検証も始めている。
今後も我々のプロジェクトでは人の健康・快適性に着目して、木の家の効果・効能を、物理的・化学的・生物学的・生理的・心理的側面を勘案しながら、多視点で科学的に検証し、木の家の特徴を解明していきたい。そうすることによって、まさに文字通り、「適材適所」的な、木材の住環境における適切な利活用法の提案が可能となろう。
本研究の実施は、林野庁「平成24、25 年度木造建築物等の健康・省エネ等データ収集支援事業」、「平成26 年度CLT 等新たな製品・技術の開発促進事業」、平成25、26年度九州大学教育研究プログラム・研究拠点形成プロジェクトより支援を受けて実施された。
プロジェクトメンバー
■九州大学農学研究院/清水邦義准教授(森林圏生理活性科学)、藤本登留准教授(木材加工学)、佐藤宣子教授(森林政策学)、川﨑章惠助教、藤田弘毅助教、稲上 誠・長池 淳・中川敏法・松本 清・山本 篤・吉村友里(以上6 名研究員)、福元菜穂子技術員
■九州大学生物資源環境学府/山邉結子、奥田 拓(以上2 名大学院生)
■九州大学基幹教育院/岡本 剛准教授、永野 純准教授、山田祐樹准教授
■九州大学システム生命科学府/ Kurniawan Eka Permana(大学院生)
■九州大学文学部/光藤崇子学術研究員
■福岡女子大学国際文理学部/石川洋哉准教授
■近畿大学産業理工学部/大貫宏一郎准教授
■株式会社安成工務店/代表取締役 安成信次
■株式会社トライ・ウッド/代表取締役 井上伸史、渡邉雄一郎、嶋津久憲
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