金沢の冬を彩るかぶら寿司はかぶを塩漬けして鰤を間に挟んで麹とともに漬けたもの。かぶの代わりに大根を、鰤の代わりに鰊を使ったのが大根寿司です。大根寿司の方が好き、という方も多いので金沢ではどちらも作られます。
手間を惜しまず、作った後に美味しくできた時の喜びもひとしお。大根は加賀野菜の源助大根を使い、12月20日ごろに下漬けをはじめます。
[材料]
源助大根 3本
塩 大根の重さの4%
身欠きニシン 5本
糀 約1キロ
米 1合
昆布 10センチ×30センチ 1枚
人参 1.5 本
ゆず 1個
赤唐辛子 2本~3本
[作り方]
〇下漬け
- 大根を綺麗に洗って皮ごと5センチほどの輪切りにし、さらに半分に切ったものを3等分する
- 漬物用の容器に大根、塩を交互に入れて重しをし、本漬まで5日ほど置く
〇本漬け
- 本漬けをする前日に身欠きニシンをバットに入れ,米のとぎ汁に浸す
- 米を1合につき8倍の水で炊き、炊きあがったところに糀をパラパラとほぐし入れよく混ぜる
- 炊飯器の蓋を開けたまま、濡れふきんをかけ、6時間~8時間で糀が発酵してくる(本漬けまでに用意しておく
- 人参は皮をむいて、千切り、ユズも皮をむき千切り、唐辛子は種を取り輪切りにする
- 鰊をうろこを取って綺麗に洗い、3センチの長さに切る
- 漬けてあった大根を水切りし(洗わない)糀、大根、鰊、人参、ユズ、唐辛子の順に重ね、最後は糀で終わるようにして重しを載せる
- 5日後くらいから食べられるようになる
- 器に盛り付け南天などを飾ってお正月にお節と一緒に食卓へ
マスダさんの金沢ことば
あっという間に一年過ぎたわ、早いもんや。今年の冬は金沢らしないあったかい日が続いとってありがたいような怖いようなやね。静かにしとれるかと思えばいろんなことがあった一年やったね。ほんでもどんな年でもなんやらかんやらでおさまるもんやね。神さんに感謝せんなならんと思とるがや。大根寿司はたくさん作ったら、一年の終わりに御礼と思うて世話になった人らに配っとるがや。それも私の楽しみで「あんやと」の気持ちを込めてご挨拶に代えさせてもろてます。このコラム一年読んでくれたみなさんにも手を併せてます。良いお年を迎えてたい。あんやとね。
(あっという間に一年が過ぎました。早いものですね。今年の冬は金沢らしくない暖かい日が続いていてありがたいような怖いようなですね。静かにしていられるかと思えばいろいろなことがあった一年だったですね。それでもどんな年でもなんとかかんとかおさまるものです。神様に感謝しなければならない、と思っています。大根寿司はたくさん作ったら一年の終わりに御礼と思って世話になった人達に配っています。それも私の楽しみで「ありがとう」の気持ちを込めてご挨拶に代えさせてもらっています。このコラムを一年読んでくださったみなさんにも手を併せています。良いお年をお迎えください。ありがとうございました。)