車麩(くるまぶ)と野菜の炊き合わせ

車麩(くるまぶ)と野菜の炊き合わせ



金沢ではお麩といえば、車麩が定番です。グルテンを長い棒に巻き付けて直火で焼き、また巻き付けて焼いてできたもので乾燥しているので、保存がききます。
それを水などで戻し炊いたり、すき焼きの具にしたりします。丸くて真ん中に穴が開いているので車輪に例えられているのでしょう。
だし汁を三様に使い分ける、車麩の炊き合わせを作ってみましょう。

車麩(くるまぶ)と野菜の炊き合わせ

[材料(3人分)]

乾燥した車麩 (輪切りのもの6個)
ほうれん草 一束
生しいたけ(中くらいの大きさ) 3個
カラー人参(オレンジ、紫・グリーン)小ぶりのもの各半分
だし汁 適宜
醤油 (大匙3分の2)
めんつゆ 適宜
きび糖 適宜
鰹節 お茶用の小袋にいれて一袋

[作り方]

  1. 前の晩にほうれん草を茹でて、絞り、綺麗にそろえて切る。
  2. だし汁に醤油と小袋にいれた鰹節を入れ、1のほうれん草を浸して一晩置く。
  3. 別のだし汁にめんつゆを混ぜて作ったお汁の中に乾燥したままの車麩がかぶるくらい入れ、ゆっくりと炊いて冷ます。このときだし汁を麩に吸わせるようにする。
  4. 三色の人参を半月に切る。しいたけは切り目が斜めになるように半分に切る。
  5. また新たなだし汁にめんつゆときび糖を入れ、4の人参としいたけを甘めに炊く。
  6. 車麩、ほうれん草、人参三色、しいたけを彩りよく器に盛り付ける。

 

マスダさんの金沢ことば
金沢は車麩が一般的やね。わたしら昔からこれしか見とらんしすき焼きでも、ほかの形の麩をつこたら、なんやら、つごうわるいわいね。すだれ麩、ちゅうもんもあるね。加賀藩主の前田家の料理人が考えたもんやと。それは治部煮でつかうがに決まっとるがや。わたしゃ、麩がだいすきやさけ、お肉なくても麩さえはいっとりゃいいがや。(金沢は車麩が一般的ですね。わたしたちは昔からこれしかみていませんし、すき焼きでもほかの形の麩を使ったら、何となく違和感ありますね。すだれ麩というものもありますね。加賀藩主の前田家の料理人が考えたものらしいです。それは治部煮でつかうことに決まっています。私は麩が大好きなのでお肉がなくても麩がはいっていればよいです。)