鯛の唐蒸し

鯛の唐蒸し
 

お祝いごとに鯛が出るのは昔からの日本のならわしですね。今回は鯛の中におからを詰める金沢ならではの「鯛の唐蒸し」。
婚礼では雄雌二尾の鯛を用います。
「唐蒸し」の由来は、長崎を訪れた加賀藩の料理人が中国料理風の鯛のけんちん蒸しの調理法を持ち帰ったことが発祥といわれています。
鯛を背開きにするのは、腹を切るのが切腹を思い出させ縁起物にふさわしくないからだとか。金沢の武家文化の一端が見えます。
こんな豪華な一皿があるとお祝いの場が一挙に華やかで厳かになりますね。
今回は家庭用に一尾だけを作ります。思ったより簡単にできるお料理。金沢ならではの一品を一度は作ってみたいです。
 
鯛の唐蒸し

真鯛 中くらいのもの1尾
昆布 幅10cm 長さは鯛の大きさによりますが、20~25cmほど

うの花(生のおから) 2カップ半ほど
人参 中くらいの太さ5cm分
干ししいたけ 小2個を戻しておく
ねぎ 10cm分
枝豆 10さや
きくらげをもどしたもの 適宜
かんぴょうを戻したもの 25cmほど(鯛の大きさによるが、一回りして縛れるほどの長さ)
酒・酢・ごま油・醤油・みりん・みりん 適量

[作り方]

  1. 真鯛は背開きにして、内臓を取り出し歯ブラシなどを使って塩水で丹念に洗う。
  2. 昆布を酒大匙1と酢大匙1を混ぜたもので、湿らせておく。
  3. ごま油で人参薄切り、戻ししいたけ千切り、ねぎ輪切り、もどしたきくらげ千切りを炒め、枝豆をさやから出して加え、うの花をほぐしながら入れ、しいたけの戻し汁、醤油、みりん、砂糖を入れて味を見ながらおからを仕上げる。
  4. 3のおからを鯛の背開きの中につめる。
  5. まわりを2の昆布で巻く。
  6. そのまわりを更に戻したかんぴょうで縛り、皿に載せて蒸し器で15分ほど蒸す。
  7. 南天などを飾って、お正月らしくお皿に載せて食卓へ。

 

マスダさんの金沢ことば
鯛は背中から開くんやぞ、そうせんなん縁起悪いと教わったもんや。昆布まいてかんぴょうでしばると見栄えするわいね。丁寧に作ったらなんでもいいがになるがや。(鯛はせなかから開くといいです。そうしないと縁起が悪いと教わりました。昆布をまいてかんぴょうでしばると見栄えがします。丁寧に作るからなんでも良いのになります。)