深呼吸したくなる木と漆喰の家

新潟県北蒲原郡 ノモトホームズ 注文住宅
新潟県

深呼吸したくなる
木と漆喰の家

自営の美容室を併設した木と漆喰の家には、
やさしい木の香りとクリーンな空気が漂う。新潟市から東に約20km 。
畑や果樹園が点在する住宅地に建つ、端正な佇まいの渡邉邸を訪ねた。

新潟県北蒲原郡 注文住宅 ノモトホームズ 渡邉邸
設計=伊藤誠康 実施設計・施工=ノモトホームズ ㈱野本建設 写真=松井 進

玄関に立つと無垢の木と漆喰がつくり出す、ひと続きの空間が目の前に広がる。手前は掃き出し窓と吹き抜けから自然光が注ぐ開放的なダイニング。そしてその先には、手前とは対照的に、光を抑えた落ち着きのあるリビングが続く。「明るすぎず、ちょっとこもった感じの居場所」を望んでいた渡邉家のご主人。一方、奥さんは「私は逆で。光がたくさん入る、明るい家にしたかったんです」。そんな夫妻の希望が見事に叶った居室空間だ。

2018年3月からこの家に暮らす渡邉さん一家は、夫妻と高校2年生の長女、中学3年生の次女の4人家族。ダイニングとリビングを中心とした1階には、夫妻の寝室と和室とユーティリティが、2階には姉妹の子ども室が配置されている。家族は自然と団らんの場に集い、また個々が自分だけの時間を気ままに過ごす空間も用意されている。

キッチンとつながる1階東側の一角は、奥さんの営む美容室だ。もともとは自宅と別に店を構えていたが、店舗が移転することになったのをきっかけに、夫妻は職住一体の自邸を新築することを決意した。

建主の思いを叶える
家づくりの心強い味方

夫妻が家づくりのパートナーに選んだのは、新潟市に拠点を置くノモトホームズ。モデルハウスを訪れた際に感じた、木と漆喰の心地よさが強く印象に残ったという。「見学会のお宅に入ったとき、空気がとてもクリーンに感じたんです。それに好きなにおいしかしなくて。木の家ってやっぱりいいなとそのとき思いました」。美容室で日々お客さまを迎える奥さんにとっては、室内の香りも重要なポイントだった。

この家の設計にあたったのは、建築家の伊藤誠康さん。長年ノモトホームズの設計顧問として同社をサポートしている。良質な国産材を厳選して使用し、たしかな技術力で家づくりを行うノモトホームズは、建築家との協働で、デザイン力の高さにも定評のある工務店だ。

伊藤さんは、夫妻のあらゆる要望をヒアリングし、現場の職人たちと技術的な相談をしながらプランを進めた。たとえばリビングのアール天井。奥に向かって美しい曲面を描く天井は、ご主人が望んだ適度な「こもり感」を生み、空間に奥行きと表情を添えている。

併設の美容室にも、細かな配慮が行き届く。1日中店に立つ奥さんが、無駄な動きを少しでも省けるよう、業務を意識した動線が確保された。「前のお店に比べて、移動が明らかに少なくなりました。毎日の疲れ方が全然違います」。奥さんは嬉しそうに教えてくれた。

風が通り抜ける家で
冬も夏も過ごしやすく

ところで渡邉邸では、今夏の記録的猛暑にもかかわらず、2階のエアコン1台を稼働させたのみで、1階のエアコンはほとんど使わなかったとか。高断熱に加え、吹き抜けを介して家中を空気が循環するため、快適な室温で過ごすことができるのだ。

もちろん冬は薪ストーブ1台で家中ぽかぽか。ノモトホームズの見学会で薪ストーブを体験し、設置を決めた。そのあたたかさはもちろんのこと、「炎を見る暮らしを楽しみたかった」と奥さんは言う。渡邉家が迎える初めてのストーブシーズンが到来した。ゆらゆらと揺れる炎は、やさしいぬくもりで一家をつつんでくれるだろう。

 

新潟市北蒲原郡 注文住宅 ノモトホームズ

 

所在地 新潟県北蒲原郡聖籠町
家族構成 夫婦+子ども2人
面積 敷地 515.66㎡
延床 203.94㎡(1階 171.44㎡ 2階 32.50㎡)
竣工 2018年3月(工期2017年7月~2018年3月)
基本設計 伊藤誠康/アトリエI’s 一級建築士事務所
実施設計・施工 ノモトホームズ ㈱野本建設
(営業担当:佐藤茂雄、設計担当:竹村泰彦、現場監督:遠藤正典)
構造形式 木造軸組工法
主な外部仕上げ 屋根=三州瓦葺き
軒天井=垂木、野地板現し
外壁=ラスモルタル下地白洲そとん壁塗り
主な内部仕上げ 天井=杉板厚12mm、一部石膏ボード厚12.5mm下地漆喰塗り
壁=石膏ボード厚12.5mm下地漆喰塗り、一部杉板12mm
床=杉無垢板厚30mm素地仕上げ、(水まわりのみ)蜜蠟ワックス仕上げ

 

チルチンびと98号掲載|電子書籍でご覧いただけます。
 

ノモトホームズ 株式会社野本建設
〒950-0862 新潟県新潟市東区竹尾2-263-4
 
設計力、自然素材、サスティナブル(持続可能な)という3つを、家づくりの軸と考えています。
私たちが目指すのは本物の「木の家」「自然素材の家」です。
目新しさだけで消えてしまうような流行ではなく、普遍的な美しさと暮らしやすさを追求した設計、
安全性が十分に実証された天然の木や、素材しか採用しない理由もそこにあります。
家づくりの本質とは何か、じっくり思考を重ねながら、お客さまのために正しいと思うことを着実に実践していきます。

 

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