暮らしと仕事を両立させる二つのワークスペース
暮らしと仕事を両立させる
二つのワークスペース
家族がのびのびと暮らせる家をめざして完成させたK邸。
中庭と吹き抜けのリビングがつながる開放的な空間、
そして独立性のある書斎とダイニングに隣接するワークスペースによって、
快適な暮らしと在宅ワーク環境を叶えた。
新潟県新潟市 注文住宅 ノモトホームズ K邸
設計=伊藤誠康 実施設計・施工=ノモトホームズ ㈱野本建設 写真=畑 拓 文=金子哲司
中庭とリビングがつながる
一体感のあるLDK
新潟市内の大型商業施設が立ち並ぶ大通りから1本入った閑静な住宅街に建つKさん家族の住まい。それぞれ建築関係の仕事に携わるKさん夫妻は、長男の誕生をきっかけに、子どもがのびのびと遊べる環境を求めて家づくりを決意した。
2020年3月に完成した新居の基本設計を担当したのは、アトリエI’sを主宰する建築家の伊藤誠康さん。施工はノモトホームズが手がけた。伊藤さんは長年ノモトホームズの設計顧問として同社をサポートしている。夫妻が依頼するきっかけとなったのは、実施設計を担当したノモトホームズの竹村泰彦さんとの関係にあった。「私と妻と竹村さんは同じ大学の同級生でした。卒業後も交流のあった竹村さんに相談にのってもらいながら、いろいろなハウスメーカーや工務店を調べるなかで、新潟県産の木と、自然素材にこだわるノモトホームズさんに魅力を感じるようになりました」(ご主人)。
プラン作成にあたっては、「二人とも緑が好きだったので、広い敷地ではありませんが、住まいにはできるだけ緑を取り込みたいと思い、中庭を要望しました」と語る夫妻。この要望に応えるべく、伊藤さんと竹村さんは建物の形をL字型に設計した。「建物に対して、物置やカーポート、生け垣などを配して、一体感のある中庭をめざしました」という竹村さん。伊藤さんは「この家の正面は畑なので見通しがよいのですが、逆に外から見え過ぎてしまうという問題がありました。一般的には塀をつくって隠すのですが、それを避けて、プライバシーを確保しつつも、眺めを阻害しないような配置を考えました」と振り返る。
こうしてできあがった中庭は、大開口の木製サッシによって、吹き抜けのリビングとシームレスにつながる。「内と外を違和感なくつなげるため、木製サッシは四方を隠し框にしています」(竹村さん)。
デザイン面では、自然素材を取り入れつつも、モダンな雰囲気を希望したという夫妻。使用する木材は無節にこだわり、床には広葉樹のナラを選択した。「節のある杉材を多用すると、和の雰囲気が強く出てしまうと思い、イメージに合う木材を選びました」と奥さん。
「独立」と「オープン」、
二つのワークスペースを設置
Kさん家族がこの家に暮らし始めて約半年。夫妻それぞれのワークスペースを設けたことで、コロナ禍での在宅勤務も快適に過ごすことができたという。「リビングから離れた2階に、独立性のある書斎を設けたことで、Zoomを使ったオンラインミーティングでも、家族に気を使うことなく声を出すことができるのでよかったです」というご主人。一方、奥さんのワークスペースは、家事の合間を縫って作業ができるようにダイニングの隣に設けた。「みんなが集まる場所の一部で自分の作業ができるようなスペースを希望していました。子どもの面倒を見ながら作業できるので非常に使い勝手がよいです」(奥さん)。
家族、あるいは社会の変化にも対応できるフレキシブルな家を実現させたK邸。家族の楽しい思い出を刻みながら、これからも心地よい暮らしが紡がれていくことだろう。
所在地 | 新潟県新潟市中央区 |
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家族構成 | 夫婦+子ども1人 |
面積 | 敷地 165.12㎡ 延床 116.03㎡(1階59.62㎡ 2階56.41㎡) |
竣工 | 2020年 3月(工期 2019年10月~2020年3月) |
基本設計 | 伊藤誠康/アトリエI’s 一級建築士事務所 |
実施設計・施工 | ノモトホームズ ㈱野本建設 (実施設計:竹村泰彦、現場監理:遠藤正典、棟梁:木村幸栄、造園:小林雄也/リトルリーフ小葉) |
構造形式 | 木造在来工法2階建て |
主な外部仕上げ | 屋根=ガルバリウム鋼板 軒天井=杉板厚12mm 外壁=そとん壁、ガルバリウム鋼板 |
主な内部仕上げ | 天井=漆喰、ツガ羽目板厚8mm、EP塗装 壁=漆喰、EP塗装 床=ナラフローリング オイル塗装 |
ノモトホームズ 株式会社野本建設
〒950-0862 新潟県新潟市東区竹尾2-263-4
設計力、自然素材、サスティナブル(持続可能な)という3つを、家づくりの軸と考えています。
私たちが目指すのは本物の「木の家」「自然素材の家」です。
目新しさだけで消えてしまうような流行ではなく、普遍的な美しさと暮らしやすさを追求した設計、
安全性が十分に実証された天然の木や、素材しか採用しない理由もそこにあります。
家づくりの本質とは何か、じっくり思考を重ねながら、お客さまのために正しいと思うことを着実に実践していきます。
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