火の楽しみを教えてくれる おおらかな木の家

火の楽しみを教えてくれる
おおらかな木の家
薪ストーブの経験が豊富で、木の家づくりに長けた工務店を探していた金子さん夫婦。
できあがったのは素材の持ち味を生かしたのびのびとした住まい。
火を見る楽しみが暮らしに根づき、冬の訪れがますます待ち遠しい。
群馬県伊勢崎市 注文住宅 オオガネホーム 金子邸
設計・施工=㈱オオガネホーム 写真=畑 耕
- 2階吹き抜けよりLDK を見る。堂々とした炉壁は御影石でできている。煙突は棟木を避けるため、斜めに抜いた。
- ストーブはデンマークで160 年の歴史を持つモルソー社のもの。シンプルなデザインが和洋選ばず空間にマッチする。
「火を見ることの何がそんなにいいんだろう? ― 正直、最初はそう思っていました。でも今では時間を忘れて魅入ってしまうんです」とご主人。ストーブの前で無邪気に遊ぶ、まだ小さなお嬢さんを見つめながらにこやかに話す。
田畑が混在するのどかな住宅地。南北におおらかに大屋根が架かった住まいが金子邸だ。
リビングに入るとのびやかな吹き抜け、そして大黒柱の放つ頼もしい存在感に圧倒される。1階のLDKを中心に全体は間仕切りのないゆったりした間取りで、決して気取らず、素朴なぬくもりがいっそう気持ちを暖かくしてくれる。
- 南側の開口部には障子を入れて、日差しをやわらかく。暖かな雰囲気をいっそう盛り上げているのは、ギャッベのカーペット。
火のある暮らしは
信頼できる工務店と
以前はアパートに住んでいた金子さん夫婦。のびのびと子育てができる環境を求めて、新築することに。思い描いたのはストーブを中心に家族で過ごせる、木をふんだんに使った家だった。
設計施工を担当したのは沼田市に本社を置くオオガネホームだ。「いくつか工務店を検討しましたが、木の美しさをそのまま構造に生かしているのはオオガネさんだなと。それに薪ストーブが得意という評判もあって」と奥さん。同社では「百年躯体」を家づくりのテーマに掲げ、材料の持ち味を生かした、長く住み続けられる自然素材の家を手がけている。
- 木の存在感に圧倒される2階。檜の大黒柱は金子さんも山に入って選んだ。トップライトは夏場の熱気を逃がす役割も。
- 黄綬褒章を受賞した建具職人の手による木製建具。今回、奥さんもデザインに参加した。
「当社が貫いているのは、家族の和を育むおおらかな家。吹き抜けでのびのびと家の中で過ごせるとともに、薪ストーブの暖気を家中に届けます」と同社の大金義延さん。火のある暮らしの良さを広めたいと、定期的に薪ストーブのイベントも開催している。その根っこには、薪を割ったり料理をつくったりすることで家族それぞれが役割を担い、信頼関係を築くことができれば…… という願いがある。
オオガネホームが薪ストーブや暖炉の設置を始めたのは30年も前。当時は今ほど注目を集めていなかったが、安全に火のある暮らしを楽しめるよう、慎重かつ地道に実績を積み重ね、今では群馬のストーブライフを支える心強い存在となっている。
同社の家が、薪ストーブ1台でも家中暖かくできるのは、壁だけでなく屋根にも羊毛断熱材がしっかり充填されているから。金子さん夫婦も宿泊体験でその断熱性の高さを実感、雪が残る春先でも、朝方寒さを感じなかったことで信頼が高まった。
- 和室からリビングを見る。障子のデザインを連続させているので一体感がある。
すでに実家で薪ストーブを経験していた奥さん、火の準備は自分ですることになるのかと思っていたが、いつの間にかご主人が率先しているとのこと。そのご主人、「薪ストーブは自分が手を動かした分だけ炎が応えてくれる。そのシンプルな手応えが素直に嬉しいんですよね」と充実の暮らしぶりを教えてくれた。
所在地 | 群馬県伊勢崎市 |
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敷地面積 | 280㎡ |
延床面積 | 141.6㎡(1階 82.81㎡ 2階 58.79㎡) |
竣工 | 2014年6月(工期 2013年9月~2014年5月) |
設計・施工 | ㈱オオガネホーム(現場監督:大金 務) |
構造形式 | 木造在来軸組工法 |
主な外部仕上げ | 屋根=三州和瓦 軒天井=杉板(プラネットカラー塗装) 外壁=ハイスタッコ塗り |
主な内部仕上げ | 天井=杉板 壁=漆喰、杉板 床=檜板(厚30㎜) |
株式会社 オオガネホーム
〒378-0018 群馬県沼田市鍛冶町947
長年培ってきた木材業の経験や実績、知識や知恵を建築に生かした
当社オリジナルの自然素材の家「百年躯体」の家づくりをメインに
お住まいになられるご家族様の、こころ豊かで健康的な生活を応援する家を建てて参りました。
一生に幾度とない家づくりをお客様のお気持ちに寄り添い、一生懸命にサポートさせて頂きます。
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