八ヶ岳に移住した海外帰国夫妻

山梨県北杜市 注文住宅 山口工務店
長野県

八ヶ岳に移住した
海外帰国夫妻

海外生活から帰国した宮下さん夫妻は、工務店に支えられながら、
都内から長野県の八ヶ岳エリアにある原村へ移住した。
窓の外を見るだけで発見があったり、野菜の栽培に挑戦したり、新しい人生を楽しんでいる。

長野県諏訪郡 注文住宅 山口工務店 K邸
設計・施工=㈲山口工務店 写真=米谷 享

「国立の築40年の家を建て直すか、ほかの場所へ行くかというのが最初の選択でした。そのとき『ここでずっと過ごすより、一度だけの人生だから住む場所を変えてもいいのではないか』と考えたのが出発点です」と宮下家の奥さんは話す。

長野県原村の別荘地の一角に、宮下さん夫妻の家が完成したのは2017年5月。しばらくは東京都国立市と行き来していたが、今年1月からご主人の出勤が週2回となり、原村に拠点を移した。奥さんが車で約30分の小淵沢駅まで送り、電車で埼玉県の会社へ通う。

夫妻とも東京都国立市出身。結婚後はご主人の仕事の関係でアメリカ、香港、ロンドンに住んだ。約8年前に帰国したが「東京が記憶より暑くて」(ご主人)。さらに、築40年の家は結露があり、動線も複雑で使い勝手が悪かった。「リタイアの後は田舎に行きたい」というご主人に奥さんも賛成した。

ご主人は両親の実家があったことから長野県の地理に詳しい。「天気がよくて明るく、開けている」と八ヶ岳エリアで土地を探すことに決めた。なかなか見つからなかったある日、土地探しの帰りにご主人が「山口工務店に行ってみよう」と提案した。夫妻の知り合いが同社で長野県富士見町に家を建てていたのだ。突然の訪問にもかかわらず、山口利秋社長が対応し、2時間も相談に応じてくれた。そのアドバイスや紹介をもとに範囲を広げて探し、土地を見つけた。

OM ソーラーで
夏も冬も快適

国立の家への不満や、ほしい部屋など、要望をもとにした山口社長の設計に、夫妻はほとんど異論がなかったという。床には松、そのほかは国産杉を使う。太い梁には「将来この家が壊された時にも家具として使える材を、という社長の思いがあります」と営業の大川透さん。壁は愛犬ケリーがいたずらしないよう、腰の高さまで木、その上は珪藻土とした。また奥さんの身長に合わせて、洗面台は85センチ、キッチンのシンクは90センチに。家事コーナーに設けた流しは、散歩の後でケリーの足を洗いやすいように、底が平らなボウル状のものにした。

OMソーラーが設置されており、薪ストーブの薪の消費量も抑えられる。暑がりのご主人のため、寝室に薪ストーブの温風が直接入り込まないようにしている。夏もOMが屋根面の熱い空気を排出するため、締め切って外出しても帰宅すると涼しい。「ふとしたときに、山口工務店さんがいい家を建ててくれたね、と話しています」(奥さん)。

OM 今の生活を楽しむ

国立では庭を奥さんに任せきりだったご主人は、今ではヤマボウシなどの苗を植えたり、自家菜園をつくったりして楽しんでいる。奥さんも「ここに座って外を見ているだけでも、風に葉が揺れたりするとほっとして。花が一輪咲いたとか、小さな発見もあります」と、ゆったりした時間を堪能している。ケリーは活動的になり、毛が増えてつやがよくなった。

移住にあたっての不安や不都合はなかったのだろうか。奥さんは「何となく、思い切りよく来てしまいました。病気になると大変でしょうが、それは国立にいても大変なこと。今の生活を楽しむ、と考えています」。

始まったばかりの夫妻の新しい人生。ご主人はあと数年で会社勤務を終える予定だ。「これからは山歩きがしたい」(ご主人)「地域社会にも何か貢献できれば」(奥さん)と、未知の楽しみとの出会いに期待を膨らませている。

山梨県北杜市 注文住宅 山口工務店 平面図

所在地 長野県諏訪郡原村
家族構成 夫婦+犬1匹(+娘1人)
面積 敷地 1,483㎡
延床 162.30㎡(1階 105.99㎡ 2階 56.31㎡)
竣工 2017年5月(工期 2016年9月~2017年5月)
設計・施工 ㈱山口工務店(設計担当:山口利秋)
構造形式 木造2階建て・在来工法
主な外部仕上げ 屋根=ガルバリウム鋼板平葺き
軒天井=杉板張り
外壁=モルタル下地弾性リシン吹き付け、一部杉板張り
主な内部仕上げ 天井=杉板
壁=珪藻土塗り
床=パイン板張り

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株式会社 山口工務店
〒408-0103 山梨県北杜市須玉町江草2608

わたしたち山口工務店が提案する家、それは自然に寄り添った住まい。
素材には無垢の木と自然素材を用い、風や太陽の熱といった自然の恵みをたくみに採り入れ、
心地よくゆたかに暮らすことのできる住まいを一軒一軒ていねいにつくります。

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