再考「住まいは夏を旨とすべし」

農家の縁側

『チルチンびと』124号の特集は、「夏涼しい家のつくり方」

UA値などの性能指標だけでなく、実際の“体感値”にも目を向け、エネルギーに頼りすぎない快適な住まいのあり方を探ります。夏の暑さが年々厳しさを増す今、見直されているのが「住まいは夏を旨とすべし」という古来の思想。その考え方に正面から向き合うのが、建築史家・森本英裕氏による論考です。

日本の伝統的な住まいが夏をいかにしのぐ工夫に満ちていたかを紐解き、現代の高気密・高断熱住宅が抱えるジレンマと、冷房依存への警鐘を丁寧に描きます。そして、地域性に応じた設計、二拠点居住やパッシブデザインの再評価など、気候と調和した住まい方の可能性を提案。気候変動の時代にふさわしい、新しい住宅観への示唆に富んだ内容です。

ほかにも、付加断熱工法や通風・日射遮蔽の実例、伝統技術と現代技術の融合を図る家づくりなどを多数紹介。自然とともに生きる「夏に強い家」を考える上で、必携の一冊です。

6月11日(水)発売

『チルチンびと』124号 「夏涼しい家のつくり方」

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