
山崎 洋子
やまさき ようこ
我が子のための本選びがこうじて、スタッフに。長年、子どもの本を読むお母さんの会で活動。ピアノとダンスと5月が好き。

突然に現れて世界を巻き込んだ新型コロナウイルス。少し落ち着きをみせながらも、油断は禁物。ウイルスと共存しながら新しい暮らし方を探る日々が始まる。
3月の始め、コロナ禍で休校になった孫たち(4年生、1年生、年中児+母)が、友人宅へ帰省してきた。子どもたちは、近所の大人たちを“〇〇さん”と苗字で呼んだ。“おばさん”“おじさん”と言われることが多い大人は、たいそう喜んだ。
畑で収穫した山盛りのインゲン豆を前に…どうにかしたいと子どもたちで考えた。
「隣近所に売りにいこう!宣伝文句は?!値段はどうする?!」…1袋5円で完売とのこと。彼女の孫育ては、いつも、ユニークで面白い!(早速、彼女にこの本を紹介した。)
『レモンをお金にかえる法』
“種はあるけど仕掛けはない、ただのレモン。”ユーモラスでコミカルな文章とイラストがグイグイと経済の世界へと導いてくれる。 レモンと水と砂糖で作ったレモネードをジョニーが1杯60円で買うと…原料、製品、価格、消費者、の関係ができる。売店を作り、人を雇って本格的に売りだすと…商売、初期投資、自己資金、資本貸付、労働、経営、賃金が発生する。
夏が終わり、もう誰もレモネードを欲しがらないので、道具や材料を売り払い店を閉めた女の子は、手元に残ったお金で素敵なバカンスを過ごす…資産、流動化、企業家、成功、信用という、ハッピーなラストは痛快。経済学は楽しい〜♪
キャッシュレス化が進み、金銭感覚が乏しくなってくることも踏まえて、大切な“お金”のことを考えるきっかけにもおススメの一冊。
『続・レモンをお金にかえる法 “インフレ→不況→景気回復”の巻』もどうぞ。