
曽根 康男
そね やすお
自然観察指導員、ネイチャーゲーム指導員、インタープリター、プロジェクト・ワイルドエデュケーターとして活動中。エコミュージアム、インタープリテーション、民俗学に興味あり。

ため池のハンター
先日、久しぶりに近所のため池でバードウォッチング。
冬も本番となり、池の水面にはたくさんの水鳥が浮かんでいます。池によって違いはあるのですが、今日の場所で一番多いのはマガモで、他にヒドリガモ、オナガガモ、コガモなど、おなじみさんがそろっています。
しばらく観察していると、上空にタカの仲間のミサゴが現れました。これがオオタカやハヤブサなんかだとカモたちは大パニックになるのですが、ミサゴの主食は魚で、それを知ってるカモたちは別に気にするふうでもなくのんびり水面に浮かんだままです。
しばらく池の上空を旋回しながら時々ホバリング(停空飛翔・羽ばたきながら空中の一点に停止すること)をしていたミサゴですが、何度目かのホバリングの後、水面めがけて頭から急降下。着水寸前に顔より前に脚を延ばし、鋭い鉤爪の付いた指を広げてそのままのスピードで池に飛び込みます。
ばっしゃーん! 盛大に飛び散る水しぶきがおさまるよりも早く浮上して舞い上がったミサゴの脚にはかなりの大きさのフナが捕まえられていました。
日本では絶滅危惧種に指定されているミサゴですが、ため池の多い香川では繁殖が確認されています。この日見ることができた豪快なハンティングの場面が、これからも見られますように。