
曽根 康男
そね やすお
自然観察指導員、ネイチャーゲーム指導員、インタープリター、プロジェクト・ワイルドエデュケーターとして活動中。エコミュージアム、インタープリテーション、民俗学に興味あり。

夏が来た!
梅雨も明け、いよいよ夏本番!
7月下旬から8月上旬にかけての自然観察で面白いのは、なんといってもセミの羽化。みなさんのご近所でももうニイニイゼミやアブラゼミ、クマゼミなどの鳴き声が喧しいことと思いますが、飛ぶことができるとはいえセミの仲間は羽化した場所からそれほど遠くまで移動しないので、セミが鳴いている場所があればそこは羽化の観察もできる場所と思って間違いありません。
その日のお天気にもよりますが、早ければ夕方のまだ明るいうちから、地中から這い出したセミの幼虫が羽化する場所を探して地面を歩いたり木の幹を上ったりしているのを見つけることができます。羽化する場所が決まると、そこでしばらく(30分くらい)じっと動かないでいます。やがて背中が割れ、ゆっくりゆっくり、成虫の体が出てきますが、完全に抜け出すまで約1時間。羽化直後は翅は小さくてくしゃくしゃですが、それがぐんぐん伸び、10分ほどで完全に伸び切ります。その後一晩かけて体が色づきながら固まり、朝にはそのセミがクマゼミのオスならシャワシャワシャワと鳴きはじめる・・・という訳です。
抜け殻からセミの種類やオスかメスかが判ります。場所による種類の違いや時期によるオスメスの比率の違いなど、夏休みの自由研究のテーマにされてはいかがでしょうか?