発酵食のすすめ

古来から受け継がれている発酵食。近年、その有用性、効果、手軽な利用法などが注目を集めています。そもそも発酵とは、英語で「fermentation」と呼びます。発酵に大きな役割を果たすのが、自然界にも生息する微生物の存在。目に見えない微生物たちが食品を分解し、大いなる役目を果たしています。

例えば、大豆などのタンパク質の分解酵素のプロテアーゼによりアミノ酸に変化させたり、米などの食品のでんぷん質の分解酵素のアミラーゼにより、甘みのあるブドウ糖に変化させたり、脂肪はリパーゼにより分解され、脂肪酸とグリセロールに変化させます。私たちの身近にある発酵した調味料には、みりんや醤油、味噌、塩麹、食酢、甘酒といったものが挙げられます。また、清酒、ワイン、ビールなどは発酵飲料となります。発酵食品では、納豆やチーズ、パン、くさや、ヨーグルト、漬物、かつおぶし、発酵バター、塩辛、キムチ、テンペなど列挙していくときりがありません。

発酵食品の起源は諸説ありますが、アルコールが起源だったという説が有力です。発酵食品の特徴は、腸内環境改善、吸収率アップ、美味しさアップ、栄養価アップ、保存性アップ、抗酸化作用、デトックス、代謝促進、美肌効果などがあります。

発酵調味料の作り方もいたってシンプルです。甘酒は、麹、水、炊いたごはんがあれば、一定の温度を保ったヨーグルトメーカーや、発酵器などでつくることができます。塩麹も同様に、麹、水、塩があれば、塩麹を短時間でセットしてつくることが可能です。ヨーグルトもおなじように、麹、ヨーグルトが適量あれば自家製ヨーグルトをつくることができるのです。

今回は、がんもを使って甘酒を利用した料理をご紹介します。

 

がんもと野菜の甘酒マリネ焼き
 

 
 ■がんもと野菜の甘酒マリネ焼き(4人分)材料
 
 がんも 2個(4等分にカットする)
 しいたけ 2個(スライスする)
 ロマネスコ 1/2個(スライスする)
 甘酒 大さじ4
 醤油 大さじ1
 みりん 大さじ1/2

 作り方
 ① がんもは甘酒をまわしかけて全体をもみこみ1時間置いておく。
 ② フライパンに油を入れてロマネスコを炒める。
   しいたけを加えて炒め、さらにがんもを加えて全体を炒め合わせる。
 ③ ②に醤油、みりんを加えて炒め合わせて、火を止める。
 ④ ③を器に盛りつける。

 

がんもと野菜の甘酒マリネ焼き材料