今年の夏は早くも昨夏よりも暑い、気温が高くなると予想されています。近年は、サマーシーズンに30℃を超える日々が続くという、いわゆる猛暑が当たり前となりました。ときには、体温を超える暑さの40℃を記録する地点も昨年の夏に報告されています。地球温暖化を超えて、地球沸騰化とも言われるようになった所以です。梅雨が明けると本格的な夏の季節になります。今年も訪れるであろう猛暑と、日本特有の湿度の高さにより、熱中症になる方も例年少なくありません。すでに、６月のこの時期でさえ、熱中症で搬送される方が増えています。人間の体は室内にいても冷房を未使用だと熱中症にかかるし、熱を体に溜め込んでいます。

夏の時期に暑いからといって、冷たいものばかり飲む、あるいは冷たい食べ物ばかり食べると、お腹の調子が悪くなり、内臓も冷えてしまいます。体に無理なく、効率良く体の熱を下げる方法は、冷却効果のある食材を取り入れることです。例えば、トマト、きゅうり、なす、レタス、オクラ、スイカ、バナナ、ミントなどは体を冷やす作用があります。食材は、収穫される地域や旬の時期はとても意味があります。バナナは赤道直下の亜熱帯の地域で栽培され、その土地の人々はバナナを食べることで体を自然とクールダウンさせます。もちろん、マンゴスチン、パッションフルーツ、ドリアンなど南国のフルーツも同様です。暑い夏だからこそ、トマトやきゅうり、なすが実り、それらを摂取することで体を上手にコントロールして、クールダウンさせてくれます。また、夏の時期はスパイスを使って調理をすることがおすすめ。

例えば、スパイスをふんだんに使用したカレーは食べた直後は、体温が上昇しますが、体の熱を発汗ととともに下げてくれます。スパイスを多用する、インド、スリランカ、インドネシア、フィリピン、ブラジルなどはスパイスを使った料理が多いのもゆるやかに穏やかにスパイスによって熱を下げることがわかっているから取り入れられています。

今回は、夏の代表的な食材のひとつである、きゅうりにスパイスを加えた簡単に作れるレシピをご紹介します。