知っておきたい体のツボのこと。

昔、陰陽五行論などに基づく、生活全体の智慧であり、食養生であるマクロビオティックを長く勉強していた時に、体に点在する経穴（ツボ）、経絡について学ぶ機会がありました。人には見えない、経穴がたくさんあります。それは中医学に由来し、経験的知見によるものですが、一説では経穴は３６０以上あるといわれています。経穴が並ぶ線上を経絡と呼び、全身に１２本あります。それぞれ体の前身、後身に経絡がはしり、エネルギーが流れる道という役割になります。経穴は経絡上の要所要所に点在、経穴にお灸をすえたり、手指で指圧したり刺激を与えることで体の調整が可能になります。経穴はそれぞれ臓器や体の部位に対応し働き作用しますが、ここでは特に身近な例の経穴をご紹介します。経穴を軽く指で３回程度押します。

生理不純、冷え性、逆児
足の内くるぶしから指４本分上にあるところが三陰交。

肩こり
親指と人差指が交わったところのくぼみが合谷。

二日酔い
手のひらの親指の付け根で、手の平と手の甲の境目にあるのが、魚際。

足のむくみ
足のすねの外側、膝の皿のすぐ下にあるくぼみより指４本分したにあるのが足の三里

過去において筆者は妊娠したときに、お腹の赤ちゃん、胎児が逆さでした。いわゆる逆児です。逆児だと自然分娩だと足から出産となり、頭がつかえて胎児は生命の危険にさらされることになります。そのため妊婦は出産前に逆児を直さなければなりません。通っていた大学付属病院ではドクターから逆児体操をするようにと一枚の体操のやり方が書かれた紙を手渡されました。何度か自分で逆児体操を試しましたが、病院に検査に行くと、直る気配がありませんでした。途中で助産院で水中出産をしようと方向転換、助産院では逆児の話を院長に伝えると、すぐさま三陰交に、お灸をすえてくれました。これが奏功して一発で逆児が直りました。大学病院のドクターの最後の検診にいくと、逆児が直っていることがわかりました。若いドクターはどうやって直したのですか？とたずねてきました。お灸をすえたことを伝えると、ドクターは目を丸くして、「そうですか、それは良かった。東洋医学と西洋医学の違いですね」と理解を示してくれました。逆児でお悩みの方は、一度三陰交にお灸を試してみてはいかがでしょうか。もちろん、その他の体の悩みも要所の適合する経穴にお灸や指圧をすることで効果が得られるかと思います。

今回、腎臓に働きかける料理をご紹介します。