冬の時期は小寒が過ぎた頃から冷え込みが強まり、大寒、節分と迎えますが、この頃の１ヶ月ほどが最も寒さが厳しい時期となります、日本海側も大雪に見舞われ、寒さは一層厳しくなります。冬は体が冷え、実は統計的にみても脳疾患が起こりやすい季節でもあります。この時期にいかにして体を冷やさないように体をあたため、低体温にならないように工夫していくか、そんな生き方、智慧が求められてきます。

陰陽五行の考え方が基盤となるマクロビオティックでは、冬の季節は水のエレメントと関係がある季節と定義づけ、膀胱や腎臓が影響を受けやすいとされています。そして、この頃に積極的に取り入れたい食材が大根や人参、ネギ、ユリ根、ごぼう、白菜など土の下で成長する根菜類であり、水のエレメントを支配する黒色の食材が良いと言われています。黒い食材といえば、黒豆や黒米、黒木耳、海苔、ひじきなど。これらは、中医学の世界でも腎に有用と言われています。特に冬は夏の季節と比べて、調理時間を長めにして、火にかける時間を長くし、体を温める火のエネルギーを食材にいれていきます。そういう観点からすると、冬の鍋物は冬の食材をたっぷりと使用し、ぐつぐつと火にかけた調理法として最善な料理法といえます。体が冷え、さらに体温が低くなるとウイルスに感染する確率も高くなります。コロナウイルスが国内のみならず、地球規模で席巻しているこの時世、いかに自分自身で自分の体を守り、健康を維持していくかが要となります。健康の大切さは病気になって初めて気づくことがあるかもしれませんが、健康であることはその人の支柱であり、心もそれに連動します。

今年も皆様の健康をお祈りしております。今回は、根菜類を使ったポトフをご紹介します。