『チルチンびと』87号の特集は〈この家具と、暮らす〉。家具という、もうひとりの家族と過ごす楽しさと難しさ。特集のなかの、言葉を拾った。
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気に入った家具を置くと、その空間が好きになるじゃないですか。いっぺんに集めなくてもいいんです。一度で完璧になっても面白くないですし。(「山裾の、家具工房から)
家具選びは、自分が暮らしに何をいちばん求めているのかを見つめ直す作業だと思います。(「家具が紡ぐ暮らしの風景」改修設計・渡辺貞明)
敷地の伐採跡の切り株も、私の家具です。作業の間に腰かけて休憩するのにちょうどいい。(「土地の恵みでつくる家と家具」設計・松原正明)
北欧家具は中古でも値段が下がらないのでいつでも売れる。銀行に貯金するようなもの、と建主さんには説明しています。(「和と響き合う北欧家具」設計・横内敏人)
日常生活に使う道具が、家具だとすれば、キッチンは究極の家具。(「住まいと家具の設計作法」藤井章×田島裕行) 今、どんな椅子に座っていますか?(「古い椅子に、命を吹き込む」)
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『チルチンびと』87号は、このほか〈子育てから考える木の家具、木の家、木の道具〉遊ぶ、集まる、走り回る デッキと造り付け家具の家 / 子どもに贈る 木の食器、椅子、おもちゃ / 子どもの道具、何をどう選ぶ? / 家具によるシックハウス問題について / 家具と一生つきあう法 / 美しい木の家具カタログ〈特集・東日本大震災 木造仮設住宅の記録〉フクシマからのたより2016 ・境野米子/ 孤独死を防げ。仮設からコミュニティデザインを問う・大月敏雄 / 震災で問われた木の家づくりのネットワーク・安藤邦廣 / 届け、国にこの声が。大工力で国を動かし、つくった仮設・増子則雄 / 第4回 2015年度 チルチンびと住宅建築賞受賞者発表 など、充実の 256ページ。定価[本体917円+税]。3月11日発売です。お楽しみに。