「カフェ プレムダン」という兵庫県三木市のお店の話題が、巻頭を飾ります。「移り住んだ古民家で旬の美味しさを提供する」というサブタイトル。
〈…… プレムダンを切り盛りする坂口惠子さんが出会ったこの建物は、古民家の中でも数少ない茅葺き屋根。「初めて見たときは、20年間ほど空き家だったこともあり、カビのにおいが充満して、鬱蒼と茂る周囲の木々のために家の中は真っ暗でしたが、圧倒的な家の力を感じ、また借景の美しさにひかれ、こういうところに暮らせたらいいなと思いました。もう少し仕事と暮らしがつながるような生き方ができないかなと思っていた時にこの建物に出会い、背中を押されました。……〉荒れ果てた古民家を時間をかけて改修。そして、開店。
建物のリノベーションは、人生のリノベーションか。
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このほか、目次を見ても、〈マンション リノベーション〉の項目には 、マンションのリノベーションが広げる無限の可能性(文・榊 淳司)/ 旧公団住宅を改修 小さな住まいに広がる心地よさの秘密 / 和の趣あふれる畳敷きの空間 / アンティークの建具、ガラス、タイル。古きを愉しむ住まい / 中古マンションで心地よい居場所づくり……と、実例いろいろ。
〈戸建 リノベーション〉には、お気に入りのホテルとの縁 建築家とマイホームリノベーション / 築47年、祖父から引き継いだ民家を再生/ 丘の上、角地の戸建を自分たちらしい住まいに 。
〈古民家再生〉には、次世代へ、世界へ、古材の記憶と日本文化を伝えて / 伝統の技を次世代へ 自社大工育成のために独自のシステムを構築 / 徹底的に磨いた技巧で古民家が快適に蘇る / 建築家との協働で 築90年の屋敷を改修 / 地域を代表する古民家を産学連携で再生 / 由緒ある古民家に新たな息吹を吹き込む / 一流の職人技を結集 築200年の古民家が蘇る / 登録有形文化財の古民家を次世代へと住み継ぐために。
古きを訪ねて新しきを愉しむ話題が満載。
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『チルチンびと』別冊60号『住空間リノベーション - マンション・戸建・古民家』は、9月29日発売。お早めに、書店へ。