『チルチンびと』85号の特集 ― 我が家の庭暮らし / 暮らしに農の風景を ― から、花束をつくるように、言葉を摘んでみた。
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これだけ緑があっても、薔薇の香りって届くんです。(都会の中に潜む秘密の庭・設計 永田 昌民)
うちは切り花を置いていないんです。一瞬を楽しむより、生長していく過程の楽しみを提案したい。(農を生ける ― 鳥取“庭の林の森の”を訪ねて)
花を愛したフランスの作家コレットは、ユリの花の栽培は、スカンポやニンニク、ニンジンやレタスのそばがいい、と書いている。(美しい菜園の試み ―“用の美”を求めて・鶴田 静)
今年はドクダミ。去年は家の裏側にしかなかった。「今年は私の番です」って出てきたんでしょう。(奥村まことさんの“天為無法”の庭)
芝生地はラベンター畑ほど刺激的で興味深いものではないが、落ち着いた、大人しい印象を持つといえます。(使って楽しむ香りの庭 ― 実験が導くハーブの植栽計画・岩崎 寛)
「昔から、人と会うたら『もう植えたか』『苗と種、残ったんやろけ』『おくれや』てな話ばっかりや」。(種を紡ぐ ― 天地の恵みを守る、分かち合いの心・近藤夏織子)
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このほか、特集・我が家の庭暮らし ― 子育てのように、庭を慈しんで(設計・松原正明)/ 縁側の先は、白い花咲く野原(設計・坂田卓也)/ 実をもぐ庭、手仕事の土間 / 特集・暮らしに農の風景を ― 食べることは、 生きること 小豆島の農家カフェ HOMEMAKERSの畑とレシピ / 花を愛で、収穫する 庭の植物図鑑 / 麦のある風景 ― 庭師の優雅な一日・古川三盛 / 美しい庭づくりを支える菜園グッズカタログ / 子どもが庭や畑から学ぶこと・多田充 / 全国 作庭家リスト / 金沢・犀川マタギと山へ入る / 建築社会関係資本論・三井所清典 第1回・平尾工務店 / 第2回(2015年度) 吉田桂二賞 受賞作発表 …… など 充実の 232ページ。定価[917円 +税]。9月11日発売。お楽しみに。