『チルチンびと』84号は〈特集・夏涼しく、冬暖かい木の家 ― 風土に寄り添う住まいと暮らし〉。記事のなかから、「住まいは生き方」な言葉をご紹介します。
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自然の中で育つ子どもたちは、感度のいいセンサーみたい。雨のにおいもかぎわける。(森に移り住み 森が育んでくれる 暮らしと人の輪・西村早栄子)
土地の感性というものは、においのように残っている。それをすくいあげるようにして、住まいという形あるものをつくっていくのが、建築家の仕事です。(住まいという故郷・田中敏溥)
関東の風は南北に通る特徴があります。ただ、北側の窓が小さいとそれができない。風を通すことは光を通すことにもつながっています。(美しい四季を支えるのは、風の道と断熱材・松本直子)
伝統の素材も使い方で、高性能になるんです。(先人の知恵と現代技術を生かした新しい民家・畔上順平)
太陽より読むのが難しいのが、風の動き。(きまぐれな太陽と風の動きを シミュレーションで解き明かす・高瀬幸造)
皮肉にも現代の屋根は、夏に多くの熱を受け取り、冬はわずかとなるようにつくられているのです。(高気密高断熱から低気密高蓄熱住宅へ・金田正夫)
夏涼しく、冬暖かく暮らしたい、という人間の願いは自然界からみれば少しも自然ではありません。(高気密高断熱時代の家づくり・前 真之)
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このほか、『チルチンびと』84号には ― 火山灰ニモ負ケズ緑の風が抜ける住まい / 予想しづらい太陽と風を読み、快適な木の家を / 地域の建築家47人 / 最新 !断熱材・サッシカタログ / フクシマからのたより 2015 / 木の家と人の健康・快適性 / 室内空気質から見た木の家 / 木に囲まれた環境で放課後を過ごす / 太陽と風をとりこんで、夏も冬も心地よく暮らす / 自然エネルギーを生かした、パッシブで心地よい暮らし / 工務店がデザインする上質な木の空間 など、充実の248ページ。定価〔本体917円+税〕。6月11日発売です。