『チルチンびと』90号は「特集・灯をともし、薪を焚く暮らし」。誌面には、身もココロもあたたまるコトバがいっぱいです。
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本来、明るさを求めて灯されるのがキャンドルだが、私にはどちらかというと夜の薄暗さ、影を楽しむのがキャンドルの灯りだと思える。
(蜜蜂のおすそわけ・塩見奈々江)
エリナさんの好きなフィンランドのことわざの一つが「キャンドルの炎をほかのキャンドルにつけても損はない」
(暖かな贈りもの・オオヤマ・エリナ・マルケッタ)
「昔、囲炉裏は冬の間だけ開けてたけど、火鉢には一年中、炭火を熾して鉄瓶をおいてたよ」という古老は、さらに多い。
(柳田國男『火の昔』を読み解く・近藤夏織子)
火を灯す、の「灯」という字は、実は蠟燭の火を意味している。
(蠟燭 その素材と歴史)
「灯油ランプは異次元空間製造機。火をつけると100年ぐらい昔に戻ったような雰囲気になるでしょう」
(灯油ランプ・江戸川屋ランプ 石田浩一)
ポケットから取り出して箱を開けて…… といった動きや、擦ったときのにおい、場の空気感、流れる時間なんかも全部ひっくるめてマッチなんですよ。
(揺らげど消えぬ燐寸の火・村松友視)
「『鉄腕アトム』を夢中で読んでいた世代です。ものづくりを考えているのは飽きないですね」
(薪ストーブびと・原信吾)
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このほか……… 照明カタログ / 冬の薪ストーブ料理・四季工房物語 / 雑木林に抱かれて・設計 横内敏人 / 南アルプスから・設計 松本直子 / 晴耕雨読・設計 岩瀬卓也 / 静謐な時間・設計 八島正年+八島夕子 / 最新薪ストーブカタログ / 薪ストーブショップリスト / 工務店がつくる薪ストーブのある家 / 建築家 大野正博の遊び心のある木の家…… など、充実の240 ページ。12月10日発売。定価 〔本体917円+税〕。お楽しみに。