- 設計:伊藤誠康・北村まゆ子(ノモトホームズ)
- 施工:ノモトホームズ
- 薪ストーブ:スキャンCI-1GS CB

小笠原さんが家づくりを決意したのは、4歳の娘さんと1歳の息子さんのため。「私の母は、『家は子どもを育てる』とよく言っていました」とご主人。その思いは、漆喰や地元の越後杉で仕上げられた伸びやかな室内はもちろん、リビングのコーナーに設置された薪ストーブにも込められている。
「みにくいあひるの子」の愛称を持つデンマーク製の薪ストーブは、ご主人の岩手の実家で使っていたものと同じ機種。幼い頃から薪ストーブに親しんできたご主人は、「薪ストーブは毎日、普通に使うもの」と言う。朝起きたら火を入れて室内を暖める。その火を使って米を炊き、新潟特産のイカの一夜干しを炙って食べたりもする。そして何より、薪ストーブの炎が家族の心をひとつにしてくれる。気がつくと自然と薪ストーブのまわりにみんなが集まっているという。
リビングにはテレビを置かず、家族の時間を大切にしている。子どもたちは薪ストーブの炎に親しみ、炊事や薪割りなど家の手伝いをしながら、いろんなことを学ぶ。そんな暮らしが、子どもたちの心を豊かに育んでゆく。


炎を楽しむ家
- 火を熾す手間から、豊かな”いい時間”が生まれる
- 日暮れから始まる、炎と戯れる魅惑のひととき
- 暖炉の生きた火を、親子で静かに楽しむ時間
- 薪づくりから満喫、炎に親しむ豊かな暮らし
- 料理に薪風呂、炎が支える手づくりの暮らし
- 四世代の家族を結ぶ、「火場」のもつ力
- 緑や光と同様、火は暮らしを豊かにする
- 生活のなかで体験する、直火のリアリティ
- 懐かしさ溢れる土間で楽しむ、炎という贅沢
- 都会の暮らしを豊かに彩る、炎のゆらめき
- 森の家で味わう、火のある安らぎの時間
- 炎の揺らめきが蘇らせる、大切な家族の記憶
- 家族の時間をやさしく包む、炎のぬくもり
- 宴の”おもてなし”は、炎とストーブ料理