- 設計:松本直子建築設計事務所
- 施工:解良工務店
- 薪ストーブ:Ken’s METALWORK 「Kmw-940」カスタムメイド

都会の住宅街に建つUさんのお宅は、光と風を求めて2階にLDKを配置し、その外部に広いバルコニーをつなげた開放的なプラン。ユニークなのは畳敷きのリビングに薪ストーブを設置していること。バルコニーへと続く大きな開口部には雪見障子も嵌められ、「和」の空間に薪ストーブという組み合わせが新鮮だ。
「いちばんあったかいストーブの前は、家族で取り合いですよ。妻も私も薪を燃やすのが面白くてストーブの前を離れられません」と、ご主人。多忙な仕事を終えて家に帰り、火を燃やしているだけで気持ちが癒され、励まされるようにも感じるそうだ。「火って、緑や光と同じで豊かに暮らすために必要なものなんです」と、この家を設計した松本直子さん。
薪ストーブの暖気は、階段室の吹き抜けを通って2階だけでなくロフトも満たす。そのため、一家は夏は涼しい1階で、冬は温かいロフトで就寝するそうだ。薪ストーブが生活に変化を生む。そういうことが、子どもたちにとって大切な家の記憶になるのだろう。毎年薪ストーブの季節が待ち遠しいと言うご夫妻。バルコニーの薪棚いっぱいの薪が、なんとも心強い。


炎を楽しむ家
- 火を熾す手間から、豊かな”いい時間”が生まれる
- 日暮れから始まる、炎と戯れる魅惑のひととき
- 暖炉の生きた火を、親子で静かに楽しむ時間
- 薪づくりから満喫、炎に親しむ豊かな暮らし
- 料理に薪風呂、炎が支える手づくりの暮らし
- 四世代の家族を結ぶ、「火場」のもつ力
- 緑や光と同様、火は暮らしを豊かにする
- 生活のなかで体験する、直火のリアリティ
- 懐かしさ溢れる土間で楽しむ、炎という贅沢
- 都会の暮らしを豊かに彩る、炎のゆらめき
- 森の家で味わう、火のある安らぎの時間
- 炎の揺らめきが蘇らせる、大切な家族の記憶
- 家族の時間をやさしく包む、炎のぬくもり
- 宴の”おもてなし”は、炎とストーブ料理