
薪ストーブで薪を燃やすと、煙突が暖められてドラフト(上昇気流)が発生します。このドラフトが火室に空気を取り込んで燃焼を促すと同時に、煙を屋外に排出する役割を果たします。安全かつ安定した燃焼の鍵は、いかに効率よくドラフトを発生させるかにあり、それを決めるのが煙突です。
まず重要なのが煙突の断熱性です。煙突が外気の影響を受けやすいと、煙が冷えて排出の速度が低下します。ドラフトが起こらず排気が滞ると、燃焼効率が悪くなるばかりか、煙が液化してタールとなって付着し、煙道火災の原因にもなります。このため、煙突は断熱性の高い「断熱二重煙突」を選ぶのが基本です。
次に重要なのが、煙突の長さと経路です。煙突はなるべくまっすぐ、ストーブ本体から4~5メートル立ち上げるのが理想的。横引きが長過ぎたり曲がる部分が多過ぎると、スムーズな排気ができないので注意しましょう。
煙突は、本体以上に重要なパーツと言えるかもしれません。煙突にかかる費用は、薪ストーブ本体が30~80万円とすると、2階建てで60~70万円、平屋で50万円ほど(断熱二重煙突)。あらかじめ予算に組み入れておきましょう。

炎を楽しむ家
- 火を熾す手間から、豊かな”いい時間”が生まれる
- 日暮れから始まる、炎と戯れる魅惑のひととき
- 暖炉の生きた火を、親子で静かに楽しむ時間
- 薪づくりから満喫、炎に親しむ豊かな暮らし
- 料理に薪風呂、炎が支える手づくりの暮らし
- 四世代の家族を結ぶ、「火場」のもつ力
- 緑や光と同様、火は暮らしを豊かにする
- 生活のなかで体験する、直火のリアリティ
- 懐かしさ溢れる土間で楽しむ、炎という贅沢
- 都会の暮らしを豊かに彩る、炎のゆらめき
- 森の家で味わう、火のある安らぎの時間
- 炎の揺らめきが蘇らせる、大切な家族の記憶
- 家族の時間をやさしく包む、炎のぬくもり
- 宴の”おもてなし”は、炎とストーブ料理