
北欧、北米を中心に各国でさまざまな薪ストーブがつくられています。そんな中から、わが家に最適な1台を選ぶためのチェックポイントを解説します。
1 暖房方式
薪ストーブの暖房方式は「輻射式」「対流式」「暖炉式」の3つに大別できます(下図参照)。主暖房として使うなら、やわらかな輻射熱で室内を暖める「輻射式」がおすすめです。ストーブトップに鍋を載せられる機種も多く、料理を楽しみたい人にも適しています。「対流式」には、ガラス面が大きな縦長型や3面ガラス張りの機種もあり、炎の見え方を重視する人に。側面や背面が熱くならないため、壁に近づけて置きたい場合にも適しています。「暖炉式」は、暖房性能よりも薪のはぜる音や香りを直に楽しむことを重視する人向けです。
2 二次燃焼方式
二次燃焼とは、薪の燃焼で発生する未燃焼ガスを再燃焼させ、排気をきれいにする仕組み。「触媒方式」と「クリーンバーン方式」が代表的です。「触媒方式」は、プラチナ等をコーティングした触媒を通すことで二次燃焼させるもの。触媒は3~5年で交換が必要ですが、250度前後で再燃焼でき、燃費がよいのが特徴です。「クリーンバーン方式」は、二次燃焼用の空気を供給し、550度以上に温度を上げることで未燃焼ガスを燃焼させるもの。燃費はやや劣りますが、メンテナンスや操作が簡単なのが特徴です。
3 その他
本格的に薪ストーブで料理を楽しみたいなら、オーブン機能を備えたクッキングストーブという選択肢もあります。また、通常の薪ストーブは広葉樹の薪が理想的ですが、針葉樹でも同様に燃焼できる機種も登場しています。デザインはお好みで。サイズは室内の広さに適したものを選びましょう。火室の大きさによって使用できる薪のサイズも決まってきます。また、本体の素材は鉄製、鋼板製などもありますが、蓄熱性にすぐれた鋳鉄製がおすすめです。

炎を楽しむ家
- 火を熾す手間から、豊かな”いい時間”が生まれる
- 日暮れから始まる、炎と戯れる魅惑のひととき
- 暖炉の生きた火を、親子で静かに楽しむ時間
- 薪づくりから満喫、炎に親しむ豊かな暮らし
- 料理に薪風呂、炎が支える手づくりの暮らし
- 四世代の家族を結ぶ、「火場」のもつ力
- 緑や光と同様、火は暮らしを豊かにする
- 生活のなかで体験する、直火のリアリティ
- 懐かしさ溢れる土間で楽しむ、炎という贅沢
- 都会の暮らしを豊かに彩る、炎のゆらめき
- 森の家で味わう、火のある安らぎの時間
- 炎の揺らめきが蘇らせる、大切な家族の記憶
- 家族の時間をやさしく包む、炎のぬくもり
- 宴の”おもてなし”は、炎とストーブ料理