- 設計:横内敏人
- 施工:風の森
- 薪ストーブ:Ken’s METALWORK/KMW-940-Oven を元に特注

八ヶ岳の麓、原村の雑木の森に建つ1軒の木の家。煙突がアクセントのこの小さな家は、自然の中で創作活動をするために関西から移住してきた木工作家・岩崎久子さんのアトリエ兼住宅だ。夏は湿度も少なく涼しい気候で、木工用の材の乾燥にもうってつけだが、冬は零下20℃にも達する土地柄。この家を設計した横内敏人さんも、断熱に気を配り、薪ストーブの暖気が家中に巡るようプランニングしたという(万が一に備え、強制循環式ソーラーシステムと床暖房も併設)。
この家で何度目かの冬を迎える岩崎さん。当初は薪ストーブの扱いに苦労したそうだが、今では暖房だけでなく、お湯を沸かしたり、料理を楽しんだり、薪ストーブの恩恵を満喫している。居間の大きな窓が切り取る森の景色は、夏の緑はもちろん、冬の銀世界は息を呑むほど美しいという。「そんな時、そばに火があるだけでとても豊かな気持ちになれるんです」
時折、友人たちを招いて食事やおしゃべりをするのも岩崎さんの楽しみのひとつ。そんな時にも薪ストーブが活躍する。「煮込み料理をつくったり、炎で食材を炙ったり、薪ストーブで調理すると味も香ばしさも違いますね」


炎を楽しむ家
- 火を熾す手間から、豊かな”いい時間”が生まれる
- 日暮れから始まる、炎と戯れる魅惑のひととき
- 暖炉の生きた火を、親子で静かに楽しむ時間
- 薪づくりから満喫、炎に親しむ豊かな暮らし
- 料理に薪風呂、炎が支える手づくりの暮らし
- 四世代の家族を結ぶ、「火場」のもつ力
- 緑や光と同様、火は暮らしを豊かにする
- 生活のなかで体験する、直火のリアリティ
- 懐かしさ溢れる土間で楽しむ、炎という贅沢
- 都会の暮らしを豊かに彩る、炎のゆらめき
- 森の家で味わう、火のある安らぎの時間
- 炎の揺らめきが蘇らせる、大切な家族の記憶
- 家族の時間をやさしく包む、炎のぬくもり
- 宴の”おもてなし”は、炎とストーブ料理