商売は、初めてということて、古いもの探しは、まずは、骨董市へ行こう、と。それ以前、アンティークショップをまわった時に、こういうもの、どこで仕入れるんですかって、商売を始めることを言わないで、ちょこちょこ聞きました。ものづくりをしていたので、メーカーさんのこと、新しいことについては、ある程度、知識はありましたが、古いことについては、どういうふうに商売をすればお金になるのか、わからない。それで、いろんなお店に行って、ちょっとずつ聞きまして、骨董市の知識も得て、おそるおそる行きました。
私の故郷の香川に、ほうこうさんという …… いまでも三代目の方がつくっている土人形があるんですね。私の家にも、その古い人形があったんですが、それをこっちの骨董市で見つけましてね。あ、私の好きな身近なものが、骨董市でも売られている。これを、自分の店にも並べて、私自身がどういうものが好きなのか、お客さんにわかってもらえたら、と。ええ、利益が、どうのこうのというのは、全然、考えていませんでした。だって、いくら値をつけたらいいのか、わからないんですから。
それについては、また、骨董市に行って、商売するんですけど、値段はどうやって、いくらくらいにつけたらいいんですか、と聞きました。そうしたら、そんなの、勝手に、自分の思うようにでいいんだよって、どこで誰に聞いても 同じような返事でしたね。ですから私、ネットオークションなんかで、いくらくらいで売られているか調べたりしてね。でも、怖くて、大物には手が出せなくって、ホントもう5000円以上のものは、扱えませんでしたね。…… 私、商売には向かないけれど、ものを選んで、それを手にする喜びをお客さまと共有できる …… ものを真ん中に置いて、コミュニケーションを広げることはできた …… そう、思いますね。私の商才 ? ウーン 50点かな。