三月の雛のものは、コレクターが多いんですけど、五月人形は少ないですね。やっぱり女の子ってこういうお道具が好きなんですね。オママゴト・ドールハウスの延長ですか、色々増やしてずらっと並べたくなる。雛道具は種類もかなり多く、贅をつくしたものもあります。そこへいくと、五月飾りはだいたいある程度の一式を並べたら、それで終わりみたいな。 …… まあ、そんなわけで、お店は二月、三月は、雛人形、雛道具。暖かくなってくると、ガラスのものを表に置くようにします。夏も、ガラスのものですかね。見て涼しげなもの。麻ののれんを出したり、とか。秋になると、器も土のものとか。十二月は、クリスマスがあるので、うちは セルロイドの人形がたくさんありますから、それを並べて飾りつけ。
ええ、以前は木曜日定休でしたが、いまは不定休。催事に出るようになり、催事も毎月三日間、四日間とあって、外へ。あと、仕入れに出ます。市は、曜日でなく、日にちなんですね。あと、買い取り。お店に持ってこられる方もいますが、ちょっとたくさんあるからと言われて、お宅にうかがうことも …… 家の建て替えの前とかで、すごくあわてていらっしゃる方も …… 。捨てるつもりだったのが、もしかしたら、売れるかもしれないと、急に思い立って、いついつ家を壊すんですけどって、急に見に行くことになったり。
でも、仕入れは、そういうことより、業者の市に行くほうが確実ですか。八王子とか高円寺とか、月に5回は行きますね。そこで競るのも、難しいです。20年やっていても、あまりうまくなりません。自分が欲しいと商売抜きで、思惑の値段を上回っても競りこんでしまいます。好きとなると、バーンと。それで買ってくると、しばらくは置いておきたい、と思うことありますね。でも、自分が好きでバーンと買ったものは、やっぱり売れます。同じ好みの方が、少なくとも一人はいらっしゃる、ということですか。それだけものに魅力があるつていうことですか。