商売のやり方として、たぶん、他の店では、厳選された、その店ならではのジャンルで、やっていらっしゃると思うんですよ。和家具の専門です、洋アンティークの専門です、というように。ぼくたちの場合、和もあり、洋もあり。ま、家具が主ですけど、なおかつ、家具をやるにあたって、一緒に出てくるコマカイものも、引き取ってくるんです。
ここにあるこれは、アメリカものトランク。1万8千円。トランクは、人気なんですよ。大きいのをテーブルみたいにして、ソファの脇に置いて使ったり、とか。これは、コドモ用のサングラス。フランス製。まあ、遊びになっちゃいますが、お値段は8百円。これは、ポット。説明書もついてます。こういうデザイン、色合いは、いま、なかなかないですね。この世界では、“若い” もの。これは電話器。これより少し前のもののほうが、デザインもレトロでカワイイ。このフォークは北欧ですね。これは、こう見えても農耕具。指にはめて、葉を取ったりする。焼き物でリング状で、サビサビですけど、刃がついています。刃が交換できるんですよね。5百円。
こういう品物が店に届くには、いろんなパターンがありましてね。ホントは、前の持ち主のことをいってはいけないんですが…… やんわりいいますと…… 昔からのお付き合いの長いデザイナーの方がいて、その方は、70年代のもののコレクションをされていて、時に、大量に出していただく…… そういう個人の方や、会社の方からご依頼があって、譲っていただくパターン。もう一つは、業者のオークションで買ってくる、というパターン。家具みたいな大きなものだけだと、ツマラナイじゃないですか。店に入って、手に取れる、小さなものもあったほうが、楽しいと思うし…… だから、小物も置きます。ふらっと来て、こういうものをひょっと買って帰られる方、多いです。やっているぼくらも、あったほうが、お店として楽しいかなって気がします。