私がモザイクに出会い、学んだ町ラヴェンナ。
地の利、そして良港クラッシスを擁したこともあり、5世紀から7世紀にかけて富と権力が集中したラヴェンナの町には当時の素晴らしいモザイクが数多く残ります。その多くが「ラヴェンナの初期キリスト教建築物群」としてユネスコ世界遺産に指定されており、モザイクのクオリティ、量からもラヴェンナは「モザイクの首都」と呼ばれています。


もちろん現代も、ラヴェンナには数多くのモザイク工房、モザイクアトリエが軒を連ね、数々の素晴らしい作品を生み出しています。

そんなラヴェンナでは、2年に一度モザイクのお祭りが開催されています。2009年に続き、今年は10月8日から11月20日の約1ヶ月間開催。
「RAVENNA MOSAICO/ラヴェンナ モザイコ」と名付けられたこのお祭り、モザイクに興味がある方には本当にお勧め!街の各所でラヴェンナのモザイクアーティスト達の展覧会が開かれ、世界遺産の教会でも特別にモザイクのライトアップやコンサートがあったり。一押しはチェントロストーリコ(歴史保存地区)ど真ん中のサン・ドメニコ教会で開かれる、世界中のモザイクアーティストの作品を集めた展覧会。
前回の展示では、私の学んだ工房のルーカ・バルベリーニの作品が注目を集めていました。



ラヴェンナではリプロドゥツィオーネの際に、「metodo a rivoltatura」という技法を主に使います。他の技法に比べると、とっても作業が多くて面倒ではあるのですが、より忠実に作る為には一番の技法です。
夏はアドリア海目当てのドイツ人がたくさん訪れてすっかりバカンスの町なのですが、RAVENNA MOSAICOが開かれる秋はぐっと落ち着いて、中世の趣を残す町が色づいた木々に彩られます。


そしてもちろん、町もモザイクでお化粧。
ショーウィンドウ前のプランター、駅のベンチ、案内板...色んな所でモザイクに出会えますよ。




秋の旅行、もしまだご予定決まっていなかったら、モザイクの町でモザイクのお祭りに参加...というのも一興。小さな町ですが、治安も良く、見るものもイベントもたくさんあるので、じっくり滞在型旅行にお勧めです。
私も11月に行く予定。チェントロストーリコでみなさんとすれ違えたら嬉しいですね。
それでは、また。Alla prossima!
RAVENNA MOSAICOの詳細はホームページをご覧ください。
RAVENNA MOSAICO 2011
- Primo Festival Internazionale di Mosaico Contemporaneo Seconda edizione