10月22日(土) ~
10月30日(日)
たぐるひかり 中嶋 寿子
かつて人がつくり、そこに何層にも時が重なり、欠けたり、丸くなったり、虫に喰われたり、そうして自然に還っていこうとするものの姿に想像力をかきたてられ、えも言われぬ魅力を感じる。
それらの姿は私の大いなる手本だ。
植物の種子や細胞、貝や深海生物、舟や月、人型。
これらの形には、時の重なり、原初からの時のつらなり、あらゆる生物が持っている生命の記憶のようなものを表現できる普遍性がある。
土を介して、見えないものをみえるように表現する。
土だからこそ、時の重なりを内包するものができるのではないか。
目の前の素材と向き合い対峙と対話を重ねて、ひかりをたぐるように一段一段かたちを紡ぐ。
- 中嶋 寿子 - 1986年 神奈川生まれ 2009年 女子美術大学 芸術学部工芸学科 陶コース卒業 2011年 金沢卯辰山工芸工房 修了 現在 白山市のアトリエにて制作