しらすの美味しい季節となりました。「しらす」と聞いて思い浮かぶのは、鎌倉や江の島。旅番組には必ず登場しますし、そして静岡や愛知など、太平洋側が水揚げ量も多く有名です。しかし、日本海側でもしらす漁が行われているんですよ。石川県の西に位置する白山市の美川町もその1つで、平成23年から本格的にしらす漁が開始されました。
今年は5月16日から解禁されたしらす漁ですが、その期間は1ケ月ほどと短く、とても貴重な初夏の味覚です。
一級河川である手取川の河口数キロのところに、白山連峰を源とした、地下水脈である伏流水が海底から湧き上がる場所があります。そこはミネラルも豊富で鰯の産卵や稚魚の成長に適しているのだそうです。
美川港で水揚げされたしらすは、釜ゆでや天日干しにして直売所で販売されていて誰でも購入することができます。そして美川港から車で3分の所にある「山長寿司」さんでは、しらすを生で食べることが出来ます。生で食べることが出来るのは石川県でもここだけだと思います。最も鮮度が落ちやすいとされるしらすは、やはり鮮度が第一です。この生しらす丼(デザート付き1,200円)を求め県外からのお客さんも多く訪れるそうです。気前のいい大将は釜ゆでしらすもサービスしてくれました。多少大きさにバラつきはありますが、生のしらすはツルとしてて歯ごたえも楽しめ、釜ゆでしらすは、身が柔らかくふんわりしています。骨や内臓も気にすることなく食べられるので栄養価も高く、カルシウムも豊富なのが魅力ですね。100gのしらすで500mgのカルシウムが摂れます。ちなみに、1日の必要な摂取量は600mgです。カルシウムは体内で合成できないので食べ物から摂取する必要があるので、しらすは積極的に摂りたいですね!
そして、デザートのアイスはふぐの子(卵巣)入りです。美川はふぐの糠漬けが特産品で、なかでもふぐの子の糠漬けは石川県のみでしか製造されていません。幻の珍味といわれるふぐの子が入ったアイスはほのかな糠の香りがして、香ばしく、とても濃厚です。生しらすと、ふぐの子入りアイス。どちらも美川ならではの食べ物です。