カフェ DIXANS のつくらないフンイキ

DIXANS

DIXANS  店長  本山遼介さんとの会話。店の窓辺で、つづきます。

お店で人気があるのは、ケーキ・セット、トースト・セット。ウチは、“ 何か”  を目的に来られる方が、多いですね。ココへ来て、あ、コレコレ ! みたいな方が、多いですね。目的型お客さん、と言いますか。ネットにも、のり始めると、みんな、のせてくれるようになり、広がり方が早くなります。初めのころの広がり方と今を比べると、10倍くらい違いますかね。お店でも、あ、写真を撮っているな、とよく見かけますから。その撮っているカメラがデカイんですよ。ケイタイじゃなくて、一眼レフ。お金のかけ方も、こだわりも、そういうレベルにきているんですね。変わってきているなって思います。

このお店は、なんていうか、ブコツな感じでしょう。よく、ライブ感みたいに言われます。コンクリートの壁。無垢の木。つくりすぎないフンイキ。まあ、そういうふうにつくっている、とも言えるんでしょうけど、そういうこと、商売の上で大切なことの一つですね。どちらかというと、女性のお客さんが多いですが、それでもフツーのカフェにくらべれば、男性の割合が多いですよ。たぶん、男性客にウケるのは、そういうフンイキからくるんですかね。本を買ってどこで読もうか、ウロウロしている人。初めから本を読むつもりで、手に持って歩いている人。そのへんのコーヒー屋さんにも飽きたし、なんじゃこの店は? みたいに入ってくる人。……

神保町は、商売やりやすいんじゃないですか。人が多いですからね。歩いている人が多い。それが、デカイ建物の中で完結するっていうんじゃないんです。神保町へ来た人、ここを起点にどこかへ出かける人。動いている人が多い。さて、その中の何パーセントが、お店に来てくれるか、という話。ケーキがあって、コーヒーがあって、禁煙で、ある程度高めの値段で…… という店。これは、神保町でも、郊外であってもお客さんの来てくれるパーセントは、変わらないと思うんですよ。そう考えると街に人が多いというのは、とても大事ですね。(つづく)

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