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12月10日(土) ~

12月19日(月)

ANSPINNEN + LO

Kit ANSPINNEN + LO

ANSPINNEN(スピネン)といえばまずカシミヤ。
ランクに大きな幅があるというウールやキャメル、近年人気のヤクなども原材料から厳選して仕入れをしている。
すべては良質な糸、そしてその糸に相応しいかたちをつくるためだ。
販売をするにあたって千葉にある工場を訪ねた。
紡績から撚糸までを一貫して秋田工場で行っているが、糸のプロトタイプをつくるために千葉にも小規模の機械が一通りあるという。
到着するやいなや「好きな糸で撚糸をしてみませんか?」と突然のワークショップが始った。
カシミヤとウール糸3本を選び、機械で1本に撚り合わせるというもの。
コーン状に巻かれた糸を年代ものの撚糸機にセッティングし、スイッチを入れるとゆっくりと動き出した。
ちょっと生き物っぽい。
無数の手足が蠢くかのように忙しくスピードを上げてあっという間に完成。
静かな工場に文明開化の音が響き渡っていた。

紡毛紡績にまつわる機械はシンプルなもので仕組みが昔からほぼ変わってないというが、手で要所要所を微調整することで糸の個性が出る。
紡毛は昔ながらの手紡ぎに近い、柔らかくて膨らみのある糸をつくること。
その段階では糸面は綺麗になり過ぎず風合いもあり過ぎない程度に調節するが、そうした糸から出来た1枚は日々使い込むことによって膨らみを増し、ちょうど良い風合いに育っていく。
今では貴重な手動の横編み機・ 手横でつくるカシミヤのストールはANSPINNENのテクスチャーを表す代表格ともいえるが1日10枚編むのが限界だという。
この秋冬に惹かれたのがパール編みのキャメル。
キャメルは砂漠に暮らすため高山地帯に生息する獣毛に比べて通気性に富みドライな素材感が特徴だ。
おじさんぽいラクダ色をあえてシンプルなかたちと昔馴染みのあるパール編みで表現するのがオールド・ファッションで良い。
縫製された製品は洗いにかけて縮絨し、完成している。
人の目に映るまでには知られざる長い道のりがあるが、受け継がれた技術と思いはこうして日々運ばれているのだ。

日 時2022年12月10日(土)~12月19日(月)12:00~18:00
場 所Kit 京都府京都市上京区一町目853-2
H Phttp://kit-s.info
S N S
備 考※詳しくはこちらをご覧ください。

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